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株式会社飛騨ダイカスト
生産本部長
中屋出さん(飛騨市)

【2016年4月25日時点】

仕事も子育ても前向きに
将来は孫と一緒に遊べる
パワフルなおじいさんになりたいです


アルミダイカスト製品の鋳造・成型・加工をする株式会社飛騨ダイカスト。立ち上げメンバーのひとり、中屋さんはどうすればよりよい職場環境へ導けるのかと、会社や従業員のために日々奔走しています。誠実な人柄から感じられる前向きな姿勢で社内の子育てしやすい環境づくりを進めています。

会社の設立時から取り組んだ
「働きやすい理想的な職場」へ

 2006年の会社設立時から仕組み作りに参加し、就業規則など規程類の作成や見直しに携わってきました。当初は業務を軌道に乗せるのが最優先。しかし長期的な視点に立ったとき、同時進行で労働環境を整えることも重要と考え、「働きやすい職場」を理想に掲げる社長を中心に試行錯誤を重ねました。職場は未経験の人がほとんどで何かと遠回りすることもありましたが、社員の小さな不満に耳を傾け、できる限り改善に努めました。みんなの意見でつくりあげたシステムで成果が上がればやりがいにもつながります。まだ途上段階ですが、よりよい方向に向かっていけたらと思います。当社は家庭を持つ女性社員が多いです。育児休業制度や子どもの看護休暇制度はもちろん、2時間単位での有給休暇の取得ができます。子育て中は子どもの急病やPTAや行事、奉仕活動、部活動などさまざまな理由で休暇が必要。細やかな対応ができるように努めています。

ワークライフバランスの充実が
会社にもメリットをもたらす

 当社では以前から女性社員が「お互いさまの精神」で会社の雰囲気作りをしてくれていたので、助け合える環境があります。実際に女性従業員の育児休業取得率は100%。職場復帰がしやすくなっています。企業としては「休む=生産性の損失」と、どうしても捉えてしまいます。しかし、従業員にとって安心して働ける環境を企業が整備することで、離職率の低下や技術・技能の流出防止ができます。ワークライフバランスの充実は企業にとってメリットも多く、最終的にプラスになると考えています。子育てが一段落したらパートから正社員の登用推進、役職登用を積極的に行っています。現在、2名の女性係長が活躍していますが、スタートはパート採用からでした。社としても夢を持って長期にわたって頑張ってくれる女性社員の存在は貴重です。これからも力を存分に発揮してもらえる場を作りたいと考えています。

よりよい労働環境に向かって
全社員を巻き込んで意識向上

 これからは育児のみならず介護休業制度を設け、より仕事と家庭の両立がしやすい環境づくりを考えていきたいですね。男性社員に関しては昨年事業拡大したこともあり、育児休業など長期休暇の取得に関して業務に影響が出る場合が多く、まだ難しい状況にあります。しかし、会社の危機管理という部分でも、各自でスキル表を作成し、特定の人しかできない業務を減らしていく方向でシェアを進めています。一方、ワークライフバランスやメンタルケアの講師を外部から招いて勉強会も開催しています。岐阜県からのサポートや商工会の講習などもあり、スタッフ全体の意識も高まっているんですよ。

父親としても輝いていたい
行事には積極的に参加

 私は平日の帰りが遅くなりがちで子どもと接する時間を取ることがなかなかできないので、妻には大変感謝しています。小さい子どもや受験生を持つ母親は、仕事と家庭の両立が大変ですよね。だからこそ、子どもの急な病気や受験などで仕事を休まなければならないときは、会社全体でサポートできる体制を整えています。それに父親だって子どもの学校行事にどんどん参加し、子どもと接する時間を増やせるといいなと思っています。私は近日、幼稚園の行事で着ぐるみに入って頑張る予定です。幼稚園に通う子どもの父親だけが集まって、「パパ会」という名の飲み会をここ数年で3回ほど開いて楽しんでいますよ。休日はなるべく子どもと一緒に遊べる時間を作っていて、最近は娘にスキーを教えることや息子のプールレッスン見学が楽しみです。息子が通う幼稚園では本部の役員を引き受け、行事にも積極的に参加しています。できることがあれば前向きにトライしたいですね。世の中の父親は仕事などで忙しい方が多いと思いますが、「その中に楽しみを見つけて、ともに頑張っていきましょう!」と、伝えたいですね。