岐阜で活躍する女性の紹介
〜岐阜で活躍する女性からあなたへのメッセージ〜

人は、人に助けられて
もっと美しく咲き誇れるはず
パワフルな子どもや、
毎日と闘うママやパパたちに
“エール”を送る存在でありたい


エール行政書士事務所 行政書士
鈴木亜紀子(すずき あきこ)さん(多治見市)

【2016年3月28日更新】

3年前に立ち上げたエール行政書士事務所で、行政書士として働く鈴木亜紀子さん。個人事業主として仕事をしながら、今春小学校に入学する娘を女手一つで育てているシングルマザーです。自らも経験者として、「離婚などの相談に訪れるママの力になりたい」と、子育ても仕事も全力投球。行政書士の仕事以外にも、興味を持ったことには次々とチャレンジしていくエネルギッシュさで、今日も多くの人を笑顔にしています。

母親として、経験者として
仕事を通して悩める女性を救いたい

 エール行政書士事務所で、事業許可や認可取得の手続きの代行(役所に提出する書類の作成)、また離婚や相続などで個人の権利を守るための書類を作成することが私の主な仕事です。さまざまな業務内容がありますが、今は女性の離婚サポートに力を入れています。私自身が3年前に離婚し、この春小学校に上がる娘と2人暮らしをしているというのも理由の一つです。
 離婚を決意してからでなければ、相談に行ってはいけないと思われがちですが、離婚しようかしまいか、心が揺れ動いている状態でも遠慮なく来てほしいです。お金や権利の面はもちろん、小さな子どもがいる母親の悩みをメンタル面でも助けられる存在でありたいと思っています。

子育て中に勉強して一発合格!
やりがいを感じる、充実の毎日

 実は、この仕事に就くまでは行政書士がどのようなことをする職業なのか知りませんでした。結婚して子どもが産まれて専業主婦となり、子育ては楽しかったのですが、焦燥感にかられることも多かったです。「家事や育児以外の何かがしたい」と思い、国家資格を取ろうと決めました。ですが、乳幼児を抱える専業主婦の身でしたので、自宅で勉強できる資格をと思い、選んだのが行政書士だったのです。子どもが寝ている間に家事と勉強をしていました。
 そのようなきっかけで就いた仕事ですが、毎日働きながらやりがいを感じています。多くの人に出会い、たくさんの感謝をいただける、とても尊い仕事です。「ありがとう」と、時には涙を流しながらお礼をいってくださる人もいます。感謝される体験を通して、仕事が私に自信をくれました。自営業ですので、直接業務と関係なくてもイベントや新しい企画などにもチャレンジでき、毎日とても充実しています。

子育てや仕事、家事
代わりがきかない「娘含めての私」

 シングルマザーでありながら事業主ですので、周囲からは「仕事も子育てもバリバリこなしていてすごい!」とよくいわれます。ですが、私自身はあまりそういった意識がありません。仕事も子育ても代わりがききません。「私以外にする人はいない」という感覚ですね。どちらかを辞めるとか、控えるという選択肢もありません。今は自営業で好きなことができているうえに、仕事も子育ても楽しいです。24時間、濃密な時間を過ごすことができています。
 今、私にとっては「ただ自分の毎日を生きているだけ」という感覚で、オン・オフの切り替えがありません。娘がいるため、行動範囲が狭まるイメージがあるかもしれません。ですが、日頃から周囲と良い関係が築けていれば、大人ばかりの場に娘同伴で行っても嫌な顔はされませんし、相手から「娘さんも一緒にどうぞ」といってくださることもあります。子どもが小さい今のうちは、「娘含めての私」。周囲の人々と良い関係を築くことが、大切だと思っています。

子どもたちの夢、
保護者の夢を応援したい

 今後は、娘の将来のためにも自分のためにも、目先の目標としてはまず、売上をつくることです。私は両親のおかげで大学に進んだのですが、将来、娘が「アメリカの大学に行きたい!」といっても、気持ち良く「いってらっしゃい!」といえるくらいに収入を増やすことが、私の使命だと思っています。
 母子家庭の子どものための塾をつくりたいという思いもあります。「母親が送迎できない」、「金銭的に苦しい」などの理由で子どもが勉強できなかったり、放課後の居場所がなかったり。そういう子どもがいる現状を変えていきたいです。
 子どもが大切な将来を諦めることがないよう、環境を整えることで子どもの選択肢を広げたい。そうすることで、子どもはもちろん、保護者も自分の時間を持ち、心に余裕ができるかもしれません。また、勉強に打ち込む子どもの姿を見て、「新しいことを始めよう!」と奮起するかもしれません。母子家庭に限らず、子どもを持つすべての保護者に感じてほしいことでもあります。
 私の好きな言葉は、「たくましい根に美しい花を」。大学時代に応援部に所属していたのですが、これはその部に伝わる言葉です。2つの意味があり、一つは「根も花も自分」。強い根を張ることで、花を咲かせるという意味です。もう一つは、「根は自分で花は人」。人のために、強い根を張って花を咲かせようという思いが込められているんです。
 今、私は多くの人に助けられ、支えられています。恩返しするために、私もしっかりと根を張って、周囲の人の花を応援する存在になれるよう、これからもがんばりたいと思います。