岐阜で活躍する女性の紹介
〜岐阜で活躍する女性からあなたへのメッセージ〜

人とのつながりや出会いを大切に
感情豊かな子どもたちの心を
リトミックで養う


音楽講師
川村香織(かわむら かおり)さん(大垣市)

【2016年4月25日更新】

リトミックを通して子どもたちに音楽の楽しさを教えている川村香織さん。音楽教室を開きながら、さまざまな場所で講師として活動しています。

母の影響で身近だったリトミック
学業と同時に資格取得に奮闘

 リトミックとは、音楽と身体を使った"子どもの能力開発"教育です。見て、聴いて、感じたことを表現することで、幼児の感覚、頭脳、身体を一つにします。母がリトミックの講師をしていたこともあり、リトミックは私にとって身近な存在でした。
 指導者を志したのは、大学3年生のとき。資格を取得するため大学と並行してリトミック研究センター付属教員養成学校に通い、リトミックの指導者に必要な「ディプロマA」という資格を取得しました。
 卒業後は楽器店に就職。その後、昼間は中学校で相談員として働きつつ、夕方は音楽教室で講師をする生活を2年ほど送りました。

人との出会いが
スキルアップにつながる

 音楽1本で生活するようになって14年。最初は元気がなかった子や恥ずかしがっていた子どもが楽しむ表情を見るのが何よりうれしい。指導が上手くいかないときももちろんあります。悩んだときは、どうしたら子どもが楽しんで取り組んでくれるのか、関わり方やアプローチの仕方を検討。そうすることで自分の中の引き出しが増え、スキルアップに繋がっていると感じています。
 講師として活動する以外にも、詩人の谷川俊太郎さんと、その息子でピアニスト・作曲家の谷川賢作さんが出演する子ども向けピアノコンサートを開いたり、ワークショップで海外講師を招いたり。リトミックは数多くの出会いを生んでくれました。
 人と出会い、より多くの関わりを持つことによって自分が向上しているのを感じます。もともと恥ずかしがり屋な性格でしたが、今では人前に出ることへの苦手意識はなくなり、表現することが好きになりました。

周りに助けられながら
ここまでやってきた

 土日も仕事とスケジュールがいっぱいな状況で、仕事と育児・家事の両立がとても大変。オンとオフの切り替えがなかなかできません。「自分の代わりはいないんだ!」と頑張ってもやはり、保育園の先生や家族のサポートが必要不可欠です。
 時には友達や子どもの友達のお母さんに協力をお願いすることも。周りの協力があって、今の状態があります。そのため支えてくれる皆には、感謝の気持ちでいっぱいです。
 たまの休みがとれた時はスクラップブッキングをしたり、写真を撮ったり。普段仕事のことばかり考えているので、休日はとことんやりたいことをして、自分だけの時間を楽しんでいます。

世のお母さんたちへ
自分ができること

 リトミックを始めた当初は、自分が立てたカリキュラムを必死にこなすことばかり考えていました。しかし母親になったことで、子どもたちのことをより理解し、アドバイスできるようになりました。
 最近、コミュニケーションが苦手な子どもが増えているように思います。リトミックは人として一番大切な「心」を養うことができる。これは、学校の授業や教科書の知識からは学ぶことができない経験です。これからもリトミックを通して、感情豊かな子どもを育てていきたいです。特に赤ちゃんと音楽の提携に力を入れたい。そのために、赤ちゃん向けの教室を開き、指導をするための資格を取ることが目標です。
 子どもだけではなく、お母さん方のサポートもしていきたいですね。子ども向けの事業は数多くありますが、お母さんが落ち着いてレッスンできる時間を提供してあげられたらいいなと思います。こういった取り組みを通じて音楽の枠を超え、もっともっと幅広く活動していきたいです。