岐阜で活躍する女性の紹介
〜岐阜で活躍する女性からあなたへのメッセージ〜

女性職員が不安や悩みと
向き合いながら
プライベートと仕事を
両立できるように
自身の体験を伝えたい


東濃信用金庫 人事部人材開発課専任役
横山幸子さん(多治見市)

【2017年4月20日更新】

東濃信用金庫では、2010年に産休・育休中の職員を対象に「カンガルーポケットの会」を設立。2カ月に一度、子ども同伴で参加し育休者と社内情報や育児の悩みなどを共有しています。運営担当者の横山幸子さんは、3人の子育てをしながら仕事を続けてきた経験を活かして、育休者の復帰支援をしています。初めての出産に育児と仕事の両立に不安を抱える新米ママの心のケア、復帰後に職場の同僚にフォローしてもらうための気遣い、育休中の自己啓発のための挑戦を通じたキャリアアップの方法などを伝えています。

子育てと仕事の両立が珍しい職場で
上司の後押しを受けて続けてきたキャリア

 短大卒業後、入庫し、まもなく勤続30年になります。その間、3人の子どもを出産しました。初めての出産のときは、金庫で子育てしながら仕事を続ける女性はとても珍しく、仕事を続けるかどうか、とても迷いました。自身の母親も仕事をしながら子育てをしていたこと、信用金庫の仕事がとても好きだったこと、なによりも上司が「がんばれ」と背中を押してくれたことが大きく、仕事を続けることを選ぶことができました。
 私は今、管理職という立場にありますが、金庫の女性管理職は非常に少ないです。国の方針として女性活躍推進がありますが、女性が管理職になることはとても大変ですし、難しいことだと思います。私自身も管理職に挑戦することに大きく悩みました。
 平成21年に人事異動で人事部人材開発課の研修担当者になりました。着任早々から、上司に「これからは女性も管理職をめざすべき。育児と仕事を両立している君がリーダーとして扉を開いてほしい」と何度も声をかけられました。仕事、家庭のほかに、自治会やPTA、子どものスポーツ少年団の役員を務め、公私ともに多忙を極めていたこともあり、「管理職になる自信がない。私には無理だ」と思って、最初は断っていました。それでも何度も何度も熱心に管理職への挑戦を勧めてくれた上司の熱意に一念発起し、挑戦しました。
 大企業に勤めキャリア志向が強い女性は別にして、管理職になりたいと考える女性はまだ少ないと思います。女性に管理職を目指してもらいたいと思うのであれば、「管理職にしたい、ふさわしい」と思った女性に助言し、道を示し、一歩前に踏み出せるよう背中を押してくれるイクボスの存在が重要です。

女性が働きやすい
職場環境を整備

 主な仕事は、人材開発課の研修担当です。研修を通じて多くの女性職員と触れ合ううちに、もっと女性が働きやすい職場環境を整えることができないかと考えて、三井住友銀行が実施していた育休者の復帰支援を参考に2010年、「カンガルーポケットの会」を立ち上げました。
 カンガルーポケットの会は、2カ月に一度、子ども同伴の参加を前提として開催しています。育休者同士が悩みを共有したり、2回目、3回目の育休者がアドバイスを送ったりしています。また、社内で起きている人事異動や、仕事で必要な事務・規定の取扱い変更点など、育休者たちが知りたい情報を共有しています。一番力を入れているのが、復帰後に同僚に助けてもらうための気配りや、配慮です。
 会を立ち上げた当初は、育児との仕事の両立の厳しさなど、心構えについての発信が多かったですが、最近では効率的な仕事の進め方や試験の案内、通信講座で取得できる資格の紹介、研修参加の呼びかけなど、育休中にでもできる復帰への準備について、具体的に話しができるようになってきました。
 育休から復帰した職員の様子に不安がある時などは、営業店から直接相談がありアドバイスを求められるなど、以前では考えられなかったことが起こるようになりました。カンガルーポケットの会が金庫で定着してきたと感じています。

女性の感性を活かし
生き生きと働く人を増やしたい

 金庫の業務において女性の感性が発揮できる場面は、もっとあると感じています。女性が主体的に、積極的に金庫の業務改善に取り組み、女性自身の活躍の場を広げるために、2014年に「チームなでしこ」を立ち上げました。
 チームなでしこの活動は、女性の有志職員をメンバーとして、女性職員のES向上を通じて「とうしんファン」を増やすことを目的にしています。毎月1回、休日に会議を開き、いろいろな事に取り組んできました。2016年には、3年目の集大成として地域に東濃信用金庫の存在をアピールする「エール感謝祭」を初めて開きました。地域で開催された虎渓山マルシェと共催し、来場者は1000名を超える大盛況ぶりでした。

働く女性たちへ
届けたい言葉

 3人の子育てをしながらの仕事は、本当に大変でした。便利な家電を利用して、家事を効率的に済ませるなど、さまざまな工夫をしました。それでも、つらい時期があり、退職を考えたこともあります。そんなとき、子どもから「働いているお母さんが好き。だから辞めないで」と言われました。うれしかったですね。
 職員の半分以上が女性ですから、女性がもっと活躍しなければ金庫の成長はありません。これまでの経験から、仕事と家庭の両立の厳しさ、大変さは身に染みています。管理職を目指す道の大変さは分かっています。それでもなお、管理職をめざす女性、管理職になってほしい女性に対して道をもっと開いていきたい。
 職場で認められながら、家庭と仕事をうまく両立する。大変なことですが、挑戦したいといってくれる女性職員が増えることを願います。