岐阜で活躍する女性の紹介
〜岐阜で活躍する女性からあなたへのメッセージ〜

講座で読み聞かせを学び
読んであげるという考えから
一緒に読むに変わった
子どもの笑顔を引き出す
絵本の魅力を伝えたい


垂井町読書サークル協議会 副会長
近藤佐知子さん(垂井町)

【2017年11月22日更新】

垂井町読書サークル協議会に所属し、子どもたちに絵本の読み聞かせをしている団体「読み聞かせサークル ぽけっと」。近藤佐知子さんは協議会の副会長を務めながら、ぽけっとの活動を通して、絵本の魅力を子どもたちに伝えています。

読み方によって反応が変わる
講座で覚えた読み聞かせ

 読み聞かせ活動を始めたきっかけは、垂井町社会教育課が開講する読み聞かせ講座。講座は子どもと一緒に受講可能でしたので、言語発達が遅れ気味だった次女と一緒に、気軽に楽しみながら読み聞かせについて学べました。
 受講してわかったのは、ただ読むのではなく、子どもの目や表情を見ながら、語りかけるように読む。読みながら子どもとの会話し、コミュニケーションを生む。「絵本を読んであげる」のではなく、「一緒に絵本を楽しむ」のが大切だということ。講座を受ける前から絵本を読んであげていたのですが、親の都合で子どもが長い本を持ってきても、短い本を押し付けていたんです。しかし、受講してからは、子どもが納得すれば「今日はここまで」と区切っていいと理解できました。
 講座で学んだように本を読み聞かせていると、子どもの反応が変わりました。自分から好きな本を持ってくるようになり、「もっと読んで」とせがむようになったんです。さらには、子どもが好きな絵本を私に読んでくれるようになりました。すごく楽しそうに本に親しんでいるのを見るのはうれしかったですね。

メンバーの特技を活かして
より楽しめる読み聞かせを

 読み聞かせサークルぽけっとは平成2年から活動をはじめました。読み聞かせ講座の受講生が集まり、相川水辺公園で自分たちの子どもに読み聞かせをしていたんです。何度もしているうちに、公園で遊んでいたほかの子どもも集まるようになり、「ぽけっと」を結成しました。しかし、最初はすべて手探り。ほかの読み聞かせサークルを見学し、アドバイスをもらいながら活動していました。読み聞かせの方法もペープサートやエプロンシアターをはじめたり、絵本を自分たちの手で大きな紙芝居に直して読んだりと変化。私も子どもの頃からピアノを嗜んでいたので、音楽を取り入れた読み聞かせを行っています。また、「ぽけっと」には絵や色塗りが得意な人、製本作業が得意な人など、さまざまなスキルを持ったメンバーがいます。みんなの個性を活かして、子どもたちに飽きさせない工夫を凝らしています。

家族に支えられ多方面で活躍
安心感が活動の源泉

 「ぽけっと」は毎週水曜日、定例活動及び公演活動をしています。また、タルイピアセンターで隔週土曜日に、当番制で読み聞かせをしています。
 私はいま、垂井町文化会館で働いていますが、できる限り生涯学習コーディネーターとして学んだことも活かしながら、読み聞かせ活動にも参加していこうと考えています。また、「ぽけっと」での活動以外に、長女と一緒に保育園、小学校や中学校の特別支援クラスや子育て支援センターなどで、読み聞かせと音楽を一緒に楽しむ活動として「音のおもちゃばこ」公演も行っています。
 忙しい日々を支えてくれるのが家族の存在。夫は私がしていることについて、何もいわずに見守ってくれています。興味がないのではなく、12月第3土曜日に「ぽけっと」が開催しているクリスマス会など、一般公開しているイベントは見に来てくれるんです。理解を得られているという安心感があります。そんな夫のおかげで、読み聞かせ以外にピアノや箏などの演奏、コーラスやフラダンスなど、さまざまなサークルに所属して楽しめています。好奇心をもって、多彩なジャンルを長く続けてきたことで多くの人に出会えました。

多くの人とつながり
絵本の魅力を伝えたい

 私にとって、出会った人とのつながりは生きがいであり、宝です。次女が重い病を患って入院した時、ベッド上で過ごす娘と一緒に絵本を楽しんでいたのですが、いつのまにか同じ病室の子ども全員が私の読み聞かせを楽しみにしてくれるようになりました。ずっと同じ病室にいたので、子どもたちも、その家族もみんなファミリーという雰囲気。自然と親同士も仲良くなっていたんです。そのつながりはいまも残っていて、連絡を取り合っています。
 垂井町では、ぽけっとのほかに読書活動にかかわる団体が集い、「垂井町読書サークル協議会」を立ち上げて活動しています。副会長を務めていますが、今後は他の団体と情報共有をしながら、団体同士の親密なつながりを築いていきたいです。その上で、高齢化が進むぽけっとも若い世代に受け継いでもらえるように、読み聞かせの魅力を発信したいと思っています。
 いま、プライベートでは娘に読んであげていた古い絵本を孫に読み聞かせています。何度も何度も読み聞かせてきたので絵本はボロボロですが、孫は何かあるたびに楽しそうに持ってきます。絵本は、文が柔らかく、絵を見ていても楽しい。そんな絵本は「心の栄養剤」だと思っています。絵本は子どもだけが楽しめるものではありません。大人にも、もっと魅力を知ってもらいたいですね。