岐阜で活躍する女性の紹介
〜岐阜で活躍する女性からあなたへのメッセージ〜

子育て団体Mam mam(マムマム)と出合い
多くの人とつながることが
できました
女性消防団員の班長として
羽島の安全を守っていきます


羽島市消防団女性消防団員班長
森島まゆみ(もりしま まゆみ)さん(羽島市)

【2018年3月 9日更新】

昼夜、私たちのまちの安全を守ってくれている消防団。森島まゆみさんは、羽島市消防団の女性消防団員の班長として活動しています。仲間と一緒に、ひとり暮らしの高齢者を訪ねたり、幼稚園などでパネルシアターを披露したりと、防火の呼びかけに注力。自主防災組織などへの防火指導や消防団年間行事でのナレーション、受付、案内などもこなしながら、火災が起こらず、みんなが笑顔で暮らせるまちづくりを目指しています。

知り合いがいない新生活で
出合った子育て団体の存在

 愛知県稲沢市で育ち、2009年、結婚を機に羽島市へ来ました。周囲に知り合いがおらず、最初は不安だったのを覚えています。行政の手続きでも、何から始めて良いのか困ることが多かったです。息子も小さかったので、子育ての面でも心配ごとは尽きませんでした。
 そんな中、羽島市地域子育て支援センターの存在を知り、遊びに行くことになりました。そこで出会った友人と入会したサークルが、「羽島母親クラブ連絡協議会Mam mam」でした。Mam mamは、子育てサークルの例会や相談会、各種子育て講座や見学会の企画運営など、子育ての輪を広げていけるよう話し合いながら活動している団体です。現在、私は企画運営と子育て支援員、岐阜県子育てマイスターとして関わっています。
 Mam mamには、羽島市内で子育てに励むお母さんたちが所属しており、子どもに関係する書類の申請方法から市内の遊び場まで、たくさんの情報を教えていただきました。さまざまな子育て経験も聞けて、育児に対して前向きになれました。

縁でつながった羽島市消防団
地域の安心と安全に貢献する

 時が経ち、教えていただく立場から、新しく引っ越してきた人などへ子育て情報を届ける側にまわりました。多くの人と出会い、つながり、縁が生まれるなかで、声をかけていただいたのが羽島市消防団でした。
 羽島市消防団は、市内の各町にある11の分団が協力し、消防活動や救命処置訓練などを通じて地域の安心と安全を守っています。
 2015年、羽島市女性消防団員の採用計画が立ち上がりました。近年の住宅火災において、高齢者死亡数が全国的に増加。また、南海トラフ巨大地震発生時の負傷者多発の予測などにより、より多くの市民の力が必要になってきています。男性消防団員だけでなく、きめ細かな対応ができる女性の活躍に注目が集まりました。
 当初私は、入団したい女性の紹介役を担っていましたが、羽島市民のひとりとして地域へ貢献したいと入団を決めました。助けていただいたご恩を少しでも返したいと思いました。2015年1月に入団以降、義母の介護やMam mamの活動と並行して日々、取り組んでいます。

防火訪問とパネルシアター
防火の重要さを親身に伝える

 私たちの活動は、主に二つあります。一つ目の活動は、ひとり暮らし高齢者宅防火訪問です。ひとり暮らしの高齢者を訪ね、防火を呼びかける活動をしています。女性消防団員と消防職員が協力して地域を回り、改めて防災意識をもってもらうのです。活動服で活動にあたりますが、私の自宅近くのスーパーマーケットで、訪問したおばあさんが私の顔を覚えており、挨拶してくださいました。声をかけていただけるのはうれしいですし、心の距離がぐっと縮まったように感じます。
 もう一つの活動は、パネルシアターです。依頼のあった幼稚園などを回り、防火について分かりやすく解説します。2017年1月、私たち女性消防団員の提案によって活動がスタートしました。昨年の春から秋は、必要な道具の制作や練習に時間を費やしました。パネルシアターには、羽島市消防団の火災予防啓発キャラクター「住警器マン」などが登場し、世代を超えて親しみを持ってもらえるよう心がけています。パネルシアターの上演1回につき、役があるのは4、5人。女性消防団員が交代して演じています。

ともに支えながら活動する
仲間の大切さに感謝する日々

 現在、羽島市の女性消防団員は私を含めて15人です(2017年8月末現在)。消防団員になり、防災についての知識が増えました。また、仲間と協力して何かを成し遂げる楽しさや達成感があります。こうして活動を続けていられるのは、周囲の支えがあるからこそです。私自身も無理はせず、人に寄り添い、自分のできる範囲でしています。
 Mam mamの活動で赤ちゃんと触れ合ったり、趣味の料理をしたりして気分転換も大事にしています。地元野菜をたくさん使えて、手軽に作れる煮物が得意です。家族も家事などをサポートしてくれるので、助かっています。
 今後も、火災がなく、皆さんの笑顔であふれるまちづくりを目指します。羽島市への移住者にサポートもしていきたいですね。私が羽島で人とつながるきっかけになったので、「ここに住めば、こんなことができます」など積極的に情報を発信していきたいと思います。さまざまな取組みを通じて、誰もが笑顔になれるよう励んでいきます。