岐阜で活躍する女性の紹介
〜岐阜で活躍する女性からあなたへのメッセージ〜

人と会話し、触れ合うのが好き
相手の目をしっかりと見て
心を通わせ、思いに向き合う
やりがいを感じられる仕事です


社会福祉法人大垣市社会福祉事業団大垣市立ひまわり学園園長
児玉桂子(こだま けいこ)さん(大垣市)

【2018年5月23日更新】

0歳児から小学生までの子どもを対象に、発達支援事業を行う大垣市立ひまわり学園。その園長を務めるのが、児玉桂子さんです。子どもの健やかな成長と発達を願い、医療機関とも連携しながら各家庭のサポートをしています。周囲とコミュニケーションが上手くとれなかったり、身体に障がいがあったり、子どもの発達はさまざまです。同園では、読み聞かせや運動などを通じて療育を実施し、家族へ感謝する会や園外学習などを開いて子どもの発達を促しています。

さまざまな子どもと向き合い
健やかな成長と発達を願う

 大垣市民病院の南西にある大垣市立ひまわり学園。昭和47年4月、重度肢体不自由児母子通園施設として開園しました。定員を50人に増やすなか、平成10年に社会福祉事業団へ管理運営を委託。8年後、大垣市社会福祉事業団が指定管理者となりました。
 平成22年、障害者自立支援法(現在の障害者総合支援法)が改正されたのを受け、平成24年に児童発達支援事業を開始。以降、発達に弱さを持ち、12歳未満で保護者と通園できる子どもを対象に療育を実施しています。
 主な対象は、「人との関わりがスムーズにいかない」「情緒が不安定」「身体に不自由さがある」子どもです。0歳児、未就園児、保育園・幼稚園児、小学生と年齢ごとに合わせた療育に取り組んでいます。

福祉の仕事に携わり学ぶ
大垣市内の施設を経て園長へ

 現在は園長を務めていますが、もともと、名古屋市の短期大学を卒業した後に愛知県内の保育園に就職していました。縁があり、障がい者作業所へ転職。結婚を機に大垣市へ引っ越してきました。福祉関係の仕事をしたいと考えていたところ、大垣市社会福祉事業団の職員の募集案内があり、応募して採用。事業団が展開する、障がい者支援施設の柿の木荘や、養護老人ホームの養老華園などを経て、平成29年4月、大垣市立ひまわり学園の園長に就きました。
 毎月280人ほどの子どもが通園し、絵本を読んだり鉄棒などで遊んだりしています。職員が子ども一人ひとりの発達に合わせた療育計画を立て、月ごとの療育内容を計画表にして作成。保護者からの相談も受けつけ、親身にサポートしています。

職員と心を通わせながら指導
礼儀を忘れずに対話を楽しむ

 園長という立場上、現場で子どもと触れ合うより、同園で働く職員の指導を主な業務としています。定期的に研究や研修の時間を設け、専門性の向上を目指している職員と一緒に自己研鑽に励んでいます。
 以前の仕事の相手は利用者のみでしたが、現在は職員もいます。私自身、人と会話するのが好き。作業中に話しかけられても、手を止め、相手の目をきちんと見て接するよう心がけていますが、傾聴の姿勢に悩んだ時期もありました。そのため、産業カウンセラーについて学び、資格取得後は現場で実践しながら毎日自習しています。
 座右の銘は「親しき仲にも礼儀あり」。和気あいあいとした職場ですが、挨拶や感謝の思いを常に忘れず、協力し合って業務にあたっています。

恵まれた環境で生き生きと
夢を抱きながら輝き続ける

 周囲のサポートのおかげで、今日まで仕事を続けられています。家族の理解も大切です。私の意見を尊重してくれる夫と二人暮らしのなか、夜勤がある施設で働いていた時は家事を分担していました。事業団の福利厚生は充実しており、家族の看病のための休暇が取得でき、とても助かったのを覚えています。
 趣味の旅行、エアロビクスやベリーダンスなど体を動かして気分転換するのも大事にしています。最近では、犬好きがきっかけで岐阜市保健所の「保護犬のお散歩ボランティア」を始めました。月2回ほど、岐阜市内で犬の散歩の手伝いをしています。
 動物との触れ合いは癒されますね。「ペットは家族の一員。人間が年老いて生活環境の変化はあっても生きている限り、ペットと離れて暮らすなんて寂しい。だから、ペットと同居できる老人ホームを作りたい」と、ブリーダーをしている友人と夢見ています。