岐阜で活躍する女性の紹介
〜岐阜で活躍する女性からあなたへのメッセージ〜

「生涯現役」
患者様、ご家族の笑顔のために
さまざまな人と交わりながら
これまでの経験を活かし
地域のために活躍していきたい


特定医療法人フェニックス フェニックス総合クリニック地域連携室 チーフリーダー
山口恭代(やまぐち やすよ)さん(各務原市)

【2018年7月24日更新】

各務原市で、在宅介護支援センターの開設に尽力した山口恭代さん。結婚、二児の出産を経て、現在はフェニックス総合クリニック地域連携室の責任者を務めています。これまで培ってきた経験と、看護師・保健師の資格を活かし、地域医療を支えています。

さまざまな医療機関を
地域の中で連携させる

 市民の皆さんが必要な時、適切な医療を受ける体制を整えるため、医療機関同士、綿密な連携は欠かせません。フェニックス総合クリニック内にある地域医療推進室では、こうした連携を円滑に進めるため、調整する役割を担っています。
 また、患者様の在宅復帰を後押しするため、医師や看護師、リバビリスタッフなど、多職種からなる関係スタッフのチームワークを高めています。訪問看護・訪問リハビリや、通所リハビリテーション、ショートステイ機能など、退院後には一人ひとりに適切なアフターケアを案内する役割もあります。
 大規模な病院とは異なり、仕事は多岐にわたります。チーフリーダーという立場上、ほかのエリアに出向く場合も少なくありません。必要とされれば、何でもこなしていく力が求められます。

患者様やご家族の
不安を取り除くために

 生涯働きたいという考えから看護師を志し、保健師・看護師の資格を両方取得できる大学に進学しました。結婚を機に、特定医療法人フェニックスに入社し、今年で23年目です。患者様、ご家族、双方の気持ちを考えながら、適した道のりを支援できる。そして、地域の幅広い年齢層の方の役に立てる仕事にやりがいを感じています。
 職場では職種、年齢さまざまな仲間が意見を交わしあい、問題の解決を目指しています。理事長、院長、専務といったリーダーが、新しいアイディアの導入に積極的なので、チャレンジする機会は多いですね。
 この仕事の難しさは、相手に理解してもらい、自己決定できるように支援すること。患者様やそのご家族を、不安にしたまま帰らせる訳にはいきません。いつも「本当にしたいこと」を見つけ、ゴール(目標)に向かって共に歩む気持ちで取り組んでいます。コミュニケーション能力は欠かせませんし、情報の引き出しをたくさん持っておかなければなりません。同じ内容でも、伝わりやすい言葉を選択するよう日々心がけています。ですから、入院生活から日常生活へ、患者様が復帰できた時はうれしくなります。

仕事に理解ある家族に感謝
子どもたちも医療従事者の道へ

 今は夫、大学生の長女、長男と4人で生活しています。子どもが生まれたばかりの頃は、近くに住んでいる実母が手伝いにきてくれて本当に助かりました。
 子どもたちは、幼い時から「お仕事頑張って!」と手を振って見送ってくれました。母親が仕事をすることに理解を示してくれて、ありがたかったです。一緒に勉強会に参加するうちに興味を持つようになったようで、長女も長男も医療関係の大学に進んでいます。
 仕事が好きなので、特にストレスを発散する必要性は感じていません。ガーデニングというほど立派なものではないですが、土を触っている時間は好きですね。メダカと金魚を育てている水槽を眺めながら、コーヒーを飲むのも心が落ち着く時間になっています。体力づくりを兼ね、自転車に乗る時もあり、無になれる時間となっています。
 自分たちにお金がかけられるようになったら、リビングに大きな水槽を設置したい。夫と一緒に「ツール・ド・フランス」を観戦するのも夢です。

偏ることなく生きていきたい
だから多方面の人と関わる

 医療現場だけではなく、さまざまな分野の人と会って交流したいと思っています。子どもが生まれた時は、親子教室やベビースイミングなどへ積極的に参加。先生や保護者と関わりを持つため、子どもの学校の役員を引き受けた時もありました。職場と家だけを行き来するよりも、自分のためになっていると感じます。職場以外のさまざまな方と交流し会話して、公平な視点が持てるようになってきました。
 好きな言葉は、「知識でなく知恵」。人生において本当に役立つ学びは、知識ではなく知恵だと思います。知識は時代の流れによって変わりますが、知恵は時代が変わっても変化しません。知恵を得て、最小の知識で最大の効果を出せる人になりたいと思っています。
 「素直さは最大の知性なり」という言葉も好きで、「素直な人は未来を見据え、すぐに考えを切り換えて幸せになれる」と子どもたちにも伝えています。
 フェニックスでの仕事を引き続き頑張るのはもちろんですが、高齢になっても看護師や保健師の資格、これまでの自分の経験を活かし、地域のために働いていきたいですね。