岐阜で活躍する女性の紹介
〜岐阜で活躍する女性からあなたへのメッセージ〜

本当の声にただうなずく
それがとても大事なこと
いまは女性がいきいきと
働ける姿を見ることがやりがい


株式会社トーカイ 人事本部人事部人事労務課 課長
厚見智美(あつみ ともみ)さん(岐阜市)

【2018年7月 3日更新】

新卒社員として株式会社トーカイに入社した厚見さんは26歳で出産。その後、子育てと夫の勤務先の都合で一度は同社を退職しました。1998年、以前の上司に勧められてパート社員として復職。2004年、自分自身のキャリアプランを立てて正社員となり、業務とスキルアップに邁進し、女性社員の仕事と家庭の両立支援に大きく貢献してきました。昨年、両立に悩む社員たちにもっと寄り添いたいと産業カウンセラー資格も取得しています。

パートから正社員へ転換し
社内環境の改善と整備に奮闘

 一度退職してパートから復職しましたが、正社員になろうと決意したときが私のターニングポイントだったと思います。39歳で子育ても一段落したので、自分自身の能力や責任と収入に対する意識を変えて、仕事に取り組む覚悟を決めました。
 育児休業を取得し、復職する女性社員が年々増えてきました。そこで、女性が働きやすい環境づくりに本格的に力を注ぐことになって、私はこれまでの制度や仕組みの見直しに取りかかり、より働きやすい環境整備に奔走しました。そうした努力が認められ、10年前には厚労省が認定する、「くるみん」を取得。また、現在は「岐阜県ワーク・ライフ・バランス推進エクセレント企業」にも認定されています。女性管理職の比率も年々増加しており、女性活躍を歓迎する社風は築けていると思います。
 しかし、日本の女性の労働率はいまも、M字カーブ型。当社も環境が整い、退職に至るケースは減りましたが、いまだ仕事と家庭の両立に悩まされる社員が多いのが現状です。

自分自身で解決へと導く
カウンセリングをスタート

 私は自身の経験ももとに、どうしたら女性社員がいきいきと働けるようにできるのかを考えてきました。両立支援にもしっかりと取り組み、社員からの相談ごとは電話や、面談で受けています。そうはいっても、私は社員の悩みや問題にただじっくりと耳を傾けるだけ。私が結論を出すのではなく、問題点を一緒に整理しながら自身で考え、結論が出せるように導いていくのです。経験のみでは力不足と産業カウンセラーの資格も取得。「話を聞いてもらってよかった」といわれると、本当にうれしいです。相田みつをの詩にもあるように、「つまずいたっていいじゃないか 人間だもの」と、広い心をもって静かに話を聞き取るようにしています。
 気をつけているのは、社員の悩みを聞くうちに、負のオーラを私まで背負わないようにすることです。みんなの悩みに寄り添うためにも、私は常に前向きでなければならないと思っています。

人生における働き方を
提案できるリーフレットを制作中

 悩む時期や原因は、似通っています。子どもが小学校に入学する頃になると学童保育が見つからないという悩み。また、小3から中学生ぐらいまでの子どもは学童保育に預けられないため、どこにいてもらったらいいかという相談も多いです。女性の人生の時間軸と悩みに陥る時期において、利用できる産休や育児休暇、時短制度などを整理し、キャリアプランの参考にできるようなリーフレットを制作中です。各所属長もツールがあれば「人生のこんなときにはこんな働き方もあるよ、こんな働き方をしてみては」という提案がしやすくなるはずです。
 私たちが入社した頃は、女性社員は「ちゃん付け」で呼ばれていた時代。能力はさほど期待されていなかったと思います。しかし、会社の制度や仕組みが充実し、風土が良くなったとはいえ、今の若い世代は女性でも仕事の責任が重く大変。ですから、一層私がしっかりと耳を傾けて、彼女たちの本当の声を聞かなければならないと思います。

がんばる意欲が湧いてくる
音楽、友人との時間、温泉

 自分へのご褒美でもありますが、音楽が大好き。特にサザンオールスターズやドリームズ・カム・トゥルーは別格です。ライブに行くことを目標に定めて、「ここまでがんばろう!」と、気持ちを奮い立たせて仕事に取り組んでいます。自分自身の仕事のストレスは、友達に会ったときのおしゃべりで思いっきり発散できますね。最近は癒されに、温泉やスパにも良く出かけています。武芸川温泉の岩盤浴にはすっかりはまっていますね。安くて一日中、ゆっくりして過ごすと心も身体もリフレッシュできます。働く女性たちにおすすめしたいですね。