岐阜で活躍する女性の紹介
〜岐阜で活躍する女性からあなたへのメッセージ〜

採用活動の経験を重ねるうち
深めた法人への理解
グループの魅力を
もっと上手く発信していきたい


医療法人和光会 採用管理課 課長
田實京子(たじつ きょうこ)さん(岐阜市)

【2018年7月 3日更新】

医療法人、社会福祉法人などが一体となって、地域の医療・介護・障がい・子育ての一体的な総合サービスを提供する和光会。90年以上の歴史を持ち、グループ内事業所数は66にのぼります(平成29年3月現在)。採用管理課に勤める田實京子さんは、小学4年生と2年生、4歳の3人の子どもを育てながら、グループを支える人材の確保に尽力しています。

秘書経験を活かし転職
新たに採用の仕事へ挑戦

 主人の転勤で4年間東京に住んだのち、岐阜県に戻ってきました。以前、外資系ホテルで秘書として働いた経験から、ハローワークで秘書の仕事を探し、和光会に出会いました。
 秘書課に配属になり、常務理事の専任秘書の仕事をしていましたが、2017年4月採用管理課に異動。病院、クリニックなどの医療機関から、特別養護老人ホーム、デイサービスセンターといった福祉施設、認定こども園や児童館といった子育て施設まで、岐阜県下で66施設を展開するグループの採用業務を担っています。
 それぞれの事業に必要な専門職を採用する必要があり、面接時は必ず各専門職の役職者に同席してもらっています。そして具体的なスキルの見極めを任せて、私は「どういったことを考えて転職を決めたのか」「和光会で何を表現したいのか」を確認するようにしています。チームの一員として、共にサービスを推し進めてくれる人かどうかも見極めます。「みんなを笑顔に。」というグループの理念に共感してくれる人がいるとうれしいですね。
 男性、女性、正社員、非常勤、障がい者、外国人と、さまざまな人材の多様な働き方を支援していくうえで、役立っているのはアメリカ留学時に知った考え方です。

アメリカで知った
「ダイバーシティ」の考え

 大学を卒業後1年間アメリカに留学し、地元の大学に通いながら、女性の自立を支援するNPO団体でインターンを経験しました。欧米では女性の活躍が進んでいると思っていましたが、それはキャリアのある人限定。一度家庭に入った女性は、社会とどう関わり貢献していくかが課題になっていました。
 言葉の通じないなか、NPO活動には全く貢献できませんでした。悔しい思いをしましたが、収穫もありました。インド系アメリカ人の先生から教わった「ダイバーシティ」という考え方です。先生は「これからはダイバーシティの時代だ」と話し、「さまざまな立場の人を活用していくことが必要だ」と教えてくれました。当時はあまりピンと来なかったのですが、この仕事を通して、理解できるようになりました。
 労働人口が縮小していくなか、一定量の人材を確保していく厳しさは増しています。だからこそ、グループの戦略に則った採用ができたときは、やりがいを感じますね。特に新卒の学生は、「社会人のスタートを和光会で切ろう」と決心してくれたわけですから、身が引き締まる思いです。

モチベーションを高くし
家族の理解を得る

 働く母親の姿を見ていたので、私にとって仕事をするのは当たり前のこと。学校から帰ったときの母親がいない寂しさは、経験がありますからよく分かります。家にいてあげたいと思いながらも、子どもたちは将来私の元から巣立って自立していく。社会に出る前に孤独を経験する、良い練習になっているのではないでしょうか。
 暗い顔で仕事に出かけていては、子どもたちは納得できないでしょうから、モチベーションの維持を意識しています。私と同じように、子育てしながら働いている妹2人との時間は、やる気を起こさせてくれますね。互いに励ましあいながら、刺激しあっています。
 ほかにも、「この日までは帰りが遅くなりそう」と家族と情報を共有したり、家電製品を上手に活用して家事の時間を短縮したりして、仕事と家庭を両立しています。両親が別棟に住んでいるので、幼稚園のお迎えなど、要所要所で助けてくれるのがありがたいですね。
 主人の理解にも感謝しています。先日、ベトナムへの出張が決まったときには、ひるむ私に、「迷うくらいだったら、今のポジションで仕事をしていたら駄目でしょう。子どもの世話は何とかするから、役割を果たすことを考えて」と背中を押してくれました。「男性であれ、女性であれ・・・と言っている以上、チャレンジする姿勢を持とう」と目が覚める思いでした。
 休みの日には遊びに出かけて、家族の時間をつくっています。子どもたちには興味のあることに挑戦して、豊かな経験を積んでほしい。主人の実家が鹿児島県奄美大島なので、そこで釣りをしたり、泳いだりすることが、親子一緒に非日常を満喫する貴重な機会になっています。

象と蟻の視点を使い分け
真にプラスになる採用を

 悩んだときにはいつも、父から教えてもらった「物事を象と蟻の視点で見る」という言葉を思い出します。目の前の情報だけで仕事を進めてしまうと、グループ全体にとって、その採用がプラスに働くかどうか分かりません。理事長、副理事長、常務理事からのメッセージを正確に理解し、与えられた仕事を全うしたいと思っています。
 求職者に和光会の情報を伝えるうち、私自身も理解を深めると共に、グループがさらに好きになりました。力不足を感じた1年目を終え、今年4月には採用担当として2年目を迎えます。90年以上の歴史や法人理念、サービス、人材など、グループの魅力についてより理解を深め、もっと上手くアピールをしていきたい。そして和光会の考えに共鳴してくださった人が入職してくれる、良い流れをつくっていきたいですね。