岐阜で活躍する女性の紹介
〜岐阜で活躍する女性からあなたへのメッセージ〜

困難に直面しても
「何とかなる」をモットーに
WEBチームを牽引
枡の可能性を切り開く
新たな商品づくりを目指します


有限会社大橋量器 営業部WEBチームリーダー
今泉彩子(いまいずみ あやこ)さん(大垣市)

【2019年5月21日更新】

枡の生産数日本一を誇る大垣市において、1950年に創業した枡メーカー有限会社大橋量器。伝統的な木枡だけでなく、インテリアになじむ収納箱や加湿器など、ライフスタイルの変化に合わせた新しい商品を開発・製造しています。そんな挑戦を続ける大橋量器おいて、オンラインショップを担当するWEBチームのリーダーを務めているのが今泉彩子さんです。

「生活をより良くする計画」
大学でデザインの奥深さを学ぶ

 大同大学情報学部情報デザイン学科に進学し、プロダクトデザインを専攻しました。高校は普通科で、絵やデザインが得意というわけではありませんでした。何となく文房具に興味をひかれて入学したんです。
 身の回りにある商品が、どういった工程を経て社会に出ているのか。世の中の仕組みを学べたのは面白かったですね。「アートは自己表現、デザインは生活をより良くするための計画だよ」。アートとデザインの違いを教えてくれた先生の言葉は、今でも印象に残っています。デザインという言葉の奥深さを知りました。
 卒業制作ではビニール製のブックカバーを制作しました。小さいころから読書は好きだったのですが、「本を読んでるなんてすごいね」「読書家だね」と特別な行為であるかのように褒められるのが不思議だったんです。単純に好きだから読んでいるだけで、私にとってはゲームで遊んだり、マンガを読んだりするのと同じ感覚でしたから。そうかと思えば、逆に「インテリぶってる」などと批判される場合もある。こうした疑問を元に、読書をもっと当たり前のものとして日常的に捉えようとしたんです。
 本の表紙とブックカバーの組み合わせを楽しんだり、気分によって変えたりと、読書する姿を他人に見せることを意識して、デザインにこだわりました。公共の乗り物のデザインなど、社会の役に立つものを考えている人が多かった中、昔から抱えていた疑問に挑戦したことがポイントとなり、学年で2位の評価を受けました。

ウルトラマンとコラボした
プロジェクトが大きな励みに

 大学4年生になり、そろそろ就職活動をしようと思っていた際、今勤めている大橋量器から声がかかりました。在籍した研究室の指導教員だった岡田心准教授と、商品を共同開発していた縁があったんです。ほかの企業も探してみようと思っていましたが、大橋量器に誘われ、アルバイトとして色々な仕事を任せてもらううち入社を決めました。
 入社1年目の冬には、ウルトラマンとコラボレーションした商品の開発という大きなプロジェクトに参加。円谷プロ、印刷会社など、色々な企業との窓口を務め、商品を作り上げるのに尽力しました。
 周りは先輩ばかりですから、プレッシャーはとても重たかった分、メンタルも大きく成長しました。「あのとき乗り越えられたんだから、今回も何とかなる」と、弱気になった自分を励ましてくれる貴重な経験になっています。
 当時は注意されると、人格を否定されたような気持ちになってへこんでいました。3年目になった今では、間違いを指摘されているのだと、考えを切り替えることができるようになりました。お客様から尋ねられた質問に答えるだけでなく、「こういう商品もできますよ」「この商品でしたら、こんな方法はいかがですか」と提案もできるようになり、自分の成長を感じています。

市民活動団体に加入
イベントへ積極的に参加

 小さなころから好きだった読書は、ジャンルを問いません。面白そうな本を見つけると、読書中のものがあっても気にせず新しい本を読み始めてしまうので、積読がたくさんあるんですよ。何故人は読書をするのか、読書をするとどんなメリットがあるのかといった、読書がもたらす効果についての本もよく購入しています。
 今は映画館で映画を見ることにはまっています。洋画が好きで、多いときには月に8回、週に1~2回のペースで通うことも。だらだらと仕事を続けてしまいがちなので、「上映時間に間に合うよう、何時までに終わらせよう!」と締め切りを設け、計画的に仕事を進めるよう、努めています。
 現在は営業部WEBチームのリーダーとして、ネットショップからの注文対応のほか、パンフレットやポップ広告といった販売促進物の制作、新商品を開発する際には社内外のパイプ役を担当しています。
 岐阜県からの依頼で、新商品に取り組んだ際には、社員全員から企画を募集。面白いアイデアがたくさん寄せられ、社員の企画力の高さを知るきっかけになりました。こうした企画力を活かせるよう、もっと気軽に提案し合えるチームにしていきたいです。自分で限界を決めず、これからも色々なことに興味を持ち、挑戦をしていきたいと思っています。