岐阜で活躍する女性の紹介
〜岐阜で活躍する女性からあなたへのメッセージ〜

一念発起して
梅と柿の加工会社を
設立しました
「楽しみながら」をモットーに
生産に励んでいます


株式会社プラムナチュール 代表取締役
山下裕子(やました ゆうこ)さん(郡上市)

【2019年6月24日更新】

塩分13パーセントで添加物不使用の「延年しそ漬け梅」などを手がける「株式会社プラムナチュール」は、女性2人によって誕生した加工会社です。2015年の設立以来、売り上げは上昇。2018年は14トンの梅を加工し、県内外で広く販売されています。女性のアイデアをパッケージに生かし、ギフト商品も展開。かわいらしいデザインで商品の付加価値を上げています。

添加物を使わない
体に優しい商品を開発

 郡上市白鳥町で、梅干しや干し柿などの加工製造を手がけている株式会社プラムナチュールの代表取締役を務めています。会社の主力商品は、梅の加工品。どの商品にも、添加物を一切使用していません。そのため梅干しは塩分13%と少々塩辛いですが、「昔ながらの懐かしい味がする」「無添加のものをずっと探していた」と好評を得ています。しそふりかけや干し梅なども製造。地元・郡上市のほか、県内外で販売しています。
 若者を意識して、パッケージデザインにもこだわっています。梅の花をあしらったシンプルなイラストを配置した瓶詰商品は、「これなんだろう」と手にとってもらう機会が多く、お土産やギフトとしても人気を集めています。2018年の夏は猛暑が続きましたので、熱中症予防に梅干しが効果的と、多くの方にご購入いただきました。
 そのほかに、市内で収穫した蜂屋柿を使った干し柿「延年蜂屋柿」も手がけています。毎年11月になると柿を一つひとつ皮むきして、天日干しをします。およそ8000個を女性5人で分担しますから、大変な作業です。でき上がりに要する日数は、3週間~1カ月。柔らかくなってきたら、手で実を優しく揉みながら、味や水分量のムラをなくしていきます。さらに稲穂の先を束ねた小さなホウキで柿の表面に傷をつけ、糖を浮き出させる工夫も。柿の状態を見ながらの作業ですので、手間暇がかかりますが、その分おいしい干し柿ができあがります。甘すぎず、フルーティーな味わいは好評を得ています。

軌道に乗り始めた矢先の撤退
一念発起で独立を決意

 かつて白鳥町は、梅の生産が盛んな地域でした。安価な海外産が流入され始めると、生産者は次第に減少。1998年には生産者がわずか数軒でした。
 梅生産の復興や特産品創出のため、2005年から、しろとり物産センター(現:株式会社しろとり)が加工・商品化に着手。地域の生産者さんに協力を募り、梅を植え始めました。初年度の生産量は2トンでしたが、年を重ねるごとに生産は増えていきました。ブランド化を目指そうと心をひとつにした矢先の2014年、加工部門の撤退が決定。突然の事態に言葉を失いました。
 梅作りを通して年々いきいきとしていく生産者を間近で見ていたこともあり、「生産者と二人三脚で進めていたのに、加工をここで止めてしまうことはできない」と一念発起。加工に携わっていた尾藤恵理さんとともに、2015年、株式会社プラムナチュールを設立しました。
 約10年間に渡って加工に携わってきましたが、会社経営については2人とも全くの素人でした。梅を買い取るために借りたお金をとにかく返さなくてはと、日々奔走。まず商品を知っていただこうと、休む間もなく、営業やイベントへ。とにかく自分たちから動かなければとがむしゃらでした。白鳥のおいしい空気と水が育んだ梅干しは、世の健康ブームも相まって、売り上げが年々アップ。自信につながっていきました。

地域生産者とともに
海外展開を見据えて

 独立を機に、パッケージをおしゃれにしたり、新たな商品を開発したりと、新たな取り組みにどんどんチャレンジしています。現在は、インテリアから雑貨、食品など県産の逸品がそろう「THE GIFTS SHOP」と共同で、新商品を開発中。近年は自分用のご褒美ギフトとして購入される方も多く、世の中のニーズを積極的に取り入れて、商品展開していきたいですね。海外からオファーもいただいており、うれしい限りです。近年、たくさんの外国人の方が来日されています。これを好機ととらえ、岐阜の特産品、日本の特産品として、白鳥産の梅干しをPRしていきたいです。
 少子高齢化が進み担い手不足の問題もありますが、「私たちが輝いて楽しく仕事をすればおのずと人はやってくる」と信じて仕事に励んでいます。「作っても売れない」「何を作ったらいいのかわからない」などの声を生産者からよく耳にします。地域の生産者を巻き込んで、喜ばれる商品をこれからも作っていきたいですね。