ワーク・ライフ・バランス推進エクセレント企業の紹介
~女性が生き生きと働いている企業~

有限会社長井紙工(関市・ダンボールの加工・組立)

【2024年3月29日 更新】

  • 年休取得率55%以上
  • 多様な休暇制度
  • 所定外労働時間(月平均)10時間以下
  • 育児や介護による退職者ゼロ
  • 地域連携
  • 女性管理職登用

従業員数/男性5名 女性6名 計11名 ※2023年11月現在

エクセレントPOINT

①紹介による採用の重視で雇用のミスマッチを防止
②仕事中の私語の容認で、良好な関係を構築
③社員の心身の健康を優先し、受注量増加時は生産調整を実施

社員ファーストが離職者0に直結

 長井紙工では、新たに社員を採用する際は、社員からの紹介で雇うことが大半であることから、「社風が合わない」「イメージと違った」などの理由での退職をあらかじめ防ぐことができ、過去10年間の離職率は0%となっている。長井浩司社長は、よく知った間柄同士が働けることを強みと捉え、社員の仕事中の私語をはっきりと容認。年次有給休暇についても社員みんなで勤務表を見て、話し合って決めていることから取得しやすく、取得率は業界平均を大きく上回る82.5%となっている。パートの藤井春菜さんは「私語が認められていることで円滑なコミュニケーションにつながっていると感じる。仕事中の疑問も普段の会話の延長で話せ、業務の改善提案にも自然とつなげられている」とメリットを話す。
 また、社員一人ひとりに寄り添うことを大切にしている。パートで入社した女性がひとり親になった際には、すぐに正社員登用をしてサポート。子どもの都合による遅刻や途中帰宅も認めるなど、子育てと両立させながら責任を持って働ける環境を整えた結果、2021年度からは管理職としてパート社員をまとめる役割を担うまでになった。
 所定外労働の削減のために、受注量が一定以上になると、生産を外部に委託する生産調整を実施。長井社長は「残業が続くと体力的、精神的に疲労が溜まり、生産性の低下や大事故につながりかねない。幸い、大きな設備があり人員豊富な企業の協力を得ることができる。コストはかかるが全ては社員ファーストを貫くためで、これからも長く心豊かに働ける環境を整えていきたい」と話している。


受注量が一定以上になったときは生産を外部に委託する「生産調整」をするなど、社員に負荷がかかりすぎない体制を構築。


私語をしながら働くことが認められており、社員同士、子どもの話などをしながら楽しく作業をしている。