ワーク・ライフ・バランス推進エクセレント企業の紹介
~女性が生き生きと働いている企業~

社会福祉法人如水会(大野町・高齢福祉)

【2024年4月 5日 更新】

  • 年休取得率55%以上
  • 多様な休暇制度
  • 所定外労働時間(月平均)10時間以下
  • 女性の育児休業取得率75%以上
  • 育児・介護休業取得促進・復帰支援
  • 保育・子育て支援
  • 育児や介護による退職者ゼロ
  • インターンシップ
  • 地域連携
  • 女性管理職登用

従業員数/男性34名 女性88名 計122名 ※2023年11月現在

エクセレントPOINT

①障がい者雇用のためジョブコーチを配置
②特性は障がい者だけでなく「誰にでもある」と認識し、助け合う風土
③理学療法士、作業療法士が職員の健康をサポート

働きにくさを解消し、誰もが働きやすい職場に

 如水会が運営する特別養護老人ホームぎふ愛の里では、2015年に特別支援学校を卒業したばかりの男性を常勤の介護職員として採用。それにより施設内では「周りのサポートがあれば一緒に働ける」という理解が広まり、障がい者雇用が進んだ。しかし、やり取りがうまくいかなかったり、障がいのある職員が突然出勤できなくなったりなどの問題が出てきたことから、専門知識の必要性を痛感。職員2人が企業在籍型職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修を受け、特性に合わせた声掛けや指示出しができるようになった。そして今では「障がい者≒特性があり、配慮が必要な職員とするならば、育児中や病気の職員など誰にだって当てはまる」という理解が浸透した。この土台があったこともあり、21年度には人工呼吸器を装着する女性を事務補助として採用。ITスキルが高く、正確に業務をこなすことから、今では欠かせない戦力となっている。
 全ての職員が健康で長く働ける体制づくりにも注力。21年春には、利用者の機能訓練を依頼している理学療法士、作業療法士からの提案で、職員全員の姿勢チェックと個別ケアメニューの作成を実施。現場でアドバイスを受けられることもあり、介護職員からは「腰痛が減った」などの声が上がる。メンタルケアに関しては、事務室に悩み相談窓口を設置。仕事と家庭の両立ができるよう、職種転換や土日勤務免除など、それぞれに合わせた柔軟な対応により、18年に33%だった離職率を20年には11%まで減らすことができた。


人工呼吸器を装着し、電動車いすで事務作業をこなす安田真以香さん(右)。ITスキルが高く、周りの職員からの信頼が厚い。


利用者の機能訓練で連携する作業療法士から姿勢についてのアドバイスを受ける介護職員。腰痛が減ったなどの効果を実感する職員は多い。