ワーク・ライフ・バランス推進エクセレント企業の紹介
~女性が生き生きと働いている企業~

イデア工業株式会社(関市・製造業)

【2026年4月 2日 更新】

  • 年休取得率70%以上
  • 所定外労働時間(月平均)10時間以下
  • 育児中の多様な働き方
  • 介護中の多様な働き方
  • 女性管理職登用

従業員数/男性17名 女性10名 計27名 ※2025年12月現在

エクセレントPOINT

①所定時間内で 最大の投資効果を生み、基本賃金を上げる意識醸成
②業務の可視化と標準化により、有給休暇取得率90%超えを実現
③重量物の作業時に使う補助具を開発し、安全な作業環境を整備

工程改善による屑削減で残業せずに稼げる会社に

 樹脂の押出成形品の製造を手掛けるイデア工業では、小竹淳一社長が入社した30年ほど前には「残業で稼ぐ」働き方が常態化していた。小竹社長は「ロス屑や工程内不良屑の発生要因を究明して再発防止策を講じれば、利益の最大化と所定外労働時間の抑制や休日の確保につなげることができる」と考え、現場担当だった20年以上前から職場改革の中心的役割を担ってきた。
 長年にわたり、部署ごとに年間の削減目標を設定し、屑発生の傾向分析や作業工程の見直しと再教育、冶具や設備の老朽化や整備不良などの点検・改善を徹底してきた。その結果、生産量が増加しても、廃棄屑重量を年間で約1割削減できた。廃棄屑重量が1割削減されるごとに、年間で約50時間の実労働時間短縮につながっており、2024年度の残業時間は月平均約0.5時間となった。増加した利益については昇給や賞与に反映させ、従業員に還元している。
 その結果、『残業で稼ぐ』という発想から、『所定時間内で最大の投資効果を生み、基本賃金を上げる意識』へと変わった。業務の密度を上げることで残業を減らし、業後の時間を充実させる習慣が従業員に定着した。
 しっかりと休める体制づくりにも余念がない。写真や図解付きの作業要領書を整備し、現場教育や習熟度チェックに活用するとともに、誰がどの業務に対応できるかを可視化した「人財マップ」を用いて担当工程の変更をしやすくしている。定期的な工程パトロールで継続的な改善に務めている。これにより、近年の年次有給休暇取得率は90%を超えている。結果、急な当日欠勤の連絡が大幅に減った。
 同社は、製造業としては珍しく女性社員が全体の4割を占めている。安全面の強化として、約5年前に重量製品の増加に合わせ、運搬・積載作業で使用する自社製の補助具を開発。導入後は「体への負担が減って作業しやすい」と社員から好評で、性別や体力差に左右されず、誰もが安全に作業できる環境が整った。女性社員だけでなく、男性社員からも喜びの声が寄せられている。


工場内には管理チェックシートや写真・図解付きの作業要領書などが掲示され、効率的な製造につなげている。


重量のある製品の運搬、積載作業時に自社開発した補助具を使用。作業者の健康維持と疲労低減につながっている。