優良取組事例

チームプレーで互いに支え合い、
スムーズに仕事を進行
年齢、性別関係なく、
誰もが活躍できる企業へ


株式会社ソフィア総合研究所/大垣市

岐阜県有数のIT拠点、ソフトピアジャパン内に位置する株式会社ソフィア総合研究所。「IT技術の進化を活かした良質なシステムを提供するシステムインテグレーション」※1と、「顧客の魅力を明確にし、優れたWebサイトを構築するWebインテグレーション」が事業の柱だ。経営の基盤である社員を大切にするため、誰もが働きやすい職場づくりを進めている。

※1 インテグレーション
異なる要素を組み合わせ、機能するように調整すること

社員のライフステージに合わせ
子育て支援の充実を図る

 地域の情報化に積極的に貢献することを目指し、1990年に設立した株式会社ソフィア総合研究所。「お客様にとって役に立つ、高品質、高生産性、高信頼性のIT技術と、それによって創りだされる成果物を提供し、最高の顧客満足の実現を目指す」ことを経営理念として掲げている。
 そのためには、高い技術力と誠実さ、勤勉さをあわせ持つ社員の存在は必須だと、ワーク・ライフ・バランスが注目される以前から、キャリアを積みながら長く働ける環境を整えてきた。
 現在社員数43人のうち、女性は17人と、女性が約4割を占める(2018年4月1日現在)。年齢層は20~30代の子育て世代が多く、育児休業や小学校入学まで利用できる育児短時間勤務制度など、社員向けの子育て支援制度を充実させてきた。

育児休業前から復帰後まで
トータルでサポート

 女性の育児休業取得率は75%以上。職場へスムーズに復帰できるよう、育児休業者には定期的に社内報を送付するなど、情報提供に努めている。さらに、円滑な育休の取得と育休後の職場復帰を促すために策定した「育児復帰支援プラン」に基づいて、計画的な面談を休業前後と休業中に実施。同待遇で復帰ができる。勤務体系や子どもの預け先についてなど、丁寧に話し合うことを通して、不安を解消し、家庭と両立できる働き方を共に考える機会を作っている。
 子育て中の同僚の姿を目にする中で、自然と育児への理解が社内に育まれてきた。プロジェクトごとにチームを組んで作業をするため、子どもの病気などによる急な休みでも、仲間同士でフォローしあう空気が醸成されている。
 こうした互いに支え合う体制が、「サポートしてもらった分、最大限の仕事をしよう」と子育て中の社員のモチベーションを向上。また、休暇を取得しやすい環境を生み出し、男性社員も学校行事の際に休暇を取得するなど、積極的に育児へ参加している。

後輩の指導を通じて
自身を見直すきっかけに

 現在、2種類のメンター制度を導入・運用している。メンター制度とは、会社や配属部署の上司とは別に、相談役として先輩社員がサポートをする制度で、先輩社員をメンター、相談する社員をメンティーと呼ぶ。
 育児経験を持つ女性メンターにその都度相談できるのは、先輩社員メンター制度。新入社員メンター制度は、比較的年齢の近いメンターが1年にわたって新入社員をサポートする仕組みだ。月1回は必ず話し合う場を設け、悩み相談はもちろん、入社後に設定した目標への到達状況と進捗管理を行う。新入社員の成長や企業への定着を促す効果が期待できるだけでなく、メンティーと話すことにより自分自身の実績を振り返るなど、メンターの成長にもつながっている。
 メンティーだった新入社員がキャリアを積み、今度はメンターとして新入社員を指導する。メンター制度を通じた、新たなキャリア形成の仕組みとしても期待されている。

性別を問わずキャリア形成を
支援する仕組みも

 同社は、社内研修や講習といった教育制度の整備や、キャリアコンサルティング制度による年に1回の面談、社内改善チームによる活動など、女性に限らず、社員が長く働き続けるための支援にも力を入れてきた。
 設立から28年。現在多数を占める子育て世代の社員が、さまざまなライフイベントを経て、仕事を続けていくにはどうすればよいか。子育てや介護を両立しながら、年齢に関わりなくいきいきと働ける仕組みづくりに今後も力を入れる。
 株式会社ソフィア総合研究所は、社員一人ひとりの多様な働き方に常に向き合い続けている。