優良取組事例

SDGsの「ジェンダー平等の実現」に基づき、
能力とやる気にあふれる
女性管理職を積極的に登用することで、
男女の別なく誰もが活躍できる会社を目指す


株式会社山本製作所/山県市

1961年に創業し、家庭用浄水器の専用水栓、温水床暖房部材など、人の生活に欠かすことのできない“水”に関連した住宅設備機器のOEM生産を行っている株式会社山本製作所。組立作業や検査工程などにおける女性のスキルと『気づき』を高く評価しており、女性社員の数が全体の半数以上を占めていることから、男女平等の取り組みに力を入れています。

多くの女性社員が活躍

 株式会社山本製作所の製造部門は、大きく2つに分けられており、1つは、銅合金の鍛造や鋳造、加工などを行う第1製造部。そしてもう1つは組み立て、検査、出荷などの作業を行う第2製造部です。全体の社員数は男性25名、女性31名(2022年3月現在)で、男性社員の多くは第1製造部に、そして女性社員の多くは第2製造部に所属しています。やる気のある人や実力のある人は男女を問わずに重用していくという会社の方針もあり、第2製造部では古くから女性のパート社員が正社員に登用されるという流れが確立しています。
 現代表取締役社長である山本貴通さんの社長就任がきっかけで、男女平等の取り組みに力を入れ始めました。山本さんは、社員の男女比率に対して、女性管理職の数が少ないことに着目し、当時は第2製造部に女性管理職が1名だけだったため、就任と同時に総務経理部にも女性管理職を登用しました。

女性管理職による面談

 2019年には、女性2名が新たに課長職に抜擢され、2022年3月現在の女性管理職は4名。また、2019年には3名、次いで2021年には2名の女性パート社員が正社員に登用されました。
 「私自身も、パート社員として約10年ほど働いてから正社員にしてもらい、主任、係長と段階を踏んで、課長に選んでいただきました」と話すのは、女性管理職の1人である小関奈里さん。「チームみんなの意見をしっかりと聞いて、上の人に伝えていくのが自分の務めです」と語ってくれました。
 女性管理職としての仕事の1つが、月に一度の3分間面談。仕事の手が空いた時間などを使って、部内の全員と1対1で話し合う機会を設けています。
 「仕事のことだけではなく、プライベートのことでも相談に乗ってもらっています」と話すのは、第2製造部の武藤美奈さん。同部の堀ルミ子さんと阿曽雅美さんも「同性の方なので、子育てと仕事を両立させることの大変さなどもよく理解してもらえる。子どものお迎えのために早く上がらせてもらったり、休憩時間を延長してもらったり、いろんな融通を効かせていただけるので、とても助かっています」と声をそろえます。
 さらに会社は、毎月一度のペースで役員と従業員の定例の食事会を開催するほか、不定期で女性社員限定の食事会を開催。会食というフランクな雰囲気の中で親睦を深めています(現在は新型コロナウィルス感染症の拡大によって休止中)。

WLB推進の取り組み

 会社は「プライベートの充実がなければ良い仕事につながらない」という考えを大切にしており、女性社員だけに限らない、男女平等を基軸としたワークライフバランスの推進にも努めています。
 「仕事はあくまでも家庭や家族を守っていくためのものです」と話すのは、総務経理部長の清水俊幸さん。「すべての社員が健康であり続け、プライベートを充実させることで、仕事にも集中していってもらいたいと考えています」
 そのための取り組みの1つが、正社員だけでなくパート社員にも付与されるリフレッシュ休日。1年に一度、法定休日を除いて連続で5日間の休日を取得することができます。また、育児中や介護中の多様な働き方も推進。男性も積極的に育児参加できるようにしており、2021年には会社で初めて男性社員が育児休暇を取得。同社員は一旦復帰した後、現在は2回目の育児休暇に入っています。
 そのほか、家庭生活の充実に向け、毎月支給している「子供手当」に加え、配偶者の誕生月の前月に2万円の手当を支給する「配偶者特別手当」制度を実施。全社員にアンケートを取ってビンゴ大会の景品を用意する忘年会など、社内コミュニケーションの場も積極的に創出しています。

男女平等の職場づくり

 今後の目標は、SDGsの掲げる目標の1つ「ジェンダー平等を実現しよう」を念頭に置きながら、男性も女性も同じように活躍していくことのできる取り組みをさらに推進させていくことです。
 「弊社はすべての社員が大切な財産であると考えており、“人材”ではなく、人の財産と書いて“人財”という言葉を用いています」と話すのは、代表取締役副社長である山本量敬さん。「そのような人財に男女の別はありません。これからもどんどん女性の正社員や管理職の登用を進めていって、性別に関係なく、誰もが楽しく、高いモチベーションを持って働いていけるような社風を築いていきたい」と前を見据えます。
 なお、2020年から2022年まで連続して経済産業省による「健康経営優良法人」に認定されており、2021年には上位500社の「ブライト500」にも選ばれています。これからも男女平等の意識に根ざした職場づくりを通して、地域を代表する優良企業として発展し続けていくでしょう。