イクメン・イクボスページ
(株)高垣組
取締役総務部長
信田清久さん(郡上市)
大切なのは
育児休暇を含めたワークライフバランス
女性社員の声に耳を傾けながら
誰もが働きやすい環境づくりを
実現させたい
住宅建設やリフォームなどを取り扱う総合建築会社で取締役総務部長を務めている信田清久さん。同社が大切にしているのは、社員全員が仕事と生活の調和をとれるような支援体制の確立。男性社員の育児休暇や子育て参加の推進、女性社員の声に耳を傾けることなどを重要視しており、そのことがより良い社会の未来に貢献することにつながると考えています。
女性社員の意見を尊重し
社員全員の仕事と家庭を支援
弊社では平成27年11月から事務職の女性社員を対象に、完全週休2日制を導入しています。翌年1月には女性社員のみの食事会(女子会)を開催しました。女性役員も参加し、意見を交換。女性社員の意見に耳を傾けるように努めています。
女性社員に限った話ではありませんが、弊社はワークライフバランス支援の取り組みにも積極的です。社員にとって大切なのは、仕事と家庭の調和だと思います。
平成24年には、建築や不動産関連の資格を取得するための受験対策講座を開講している学校である「日建学院」の公認校認定を受けて、翌25年の1月に開校。資格取得に必要な費用と通学時間を短縮させることで生活面をサポートしながら、業務に必要な資格を取得できる体制づくりを進めています。
男性社員の育児休暇を
さらに推し進めていきたい
近年は男性も育児に参加することが当たり前になっています。就業規則として男女を問わずに育児休暇の制度を整えてありますが、女性社員に比べて男性社員の間では認知度の低さが目立ち、「自分には関係ないもの」と考えてしまう傾向が強かったように思います。男性社員が年休を取得する際は休む理由を詳細に聞き取り、育児休暇に該当する場合はその旨をしっかりと伝えるようにしています。同時に、上司にもあらためて理解を促すことで、社内でも育児休暇に対する意識が少しずつ浸透してきました。今は総務部長という立場から会社の将来に対しての責任のみならず、育児休暇を含めた従業員の生活環境を整えていくことの重大さを理解していると自負するに至っています。
過去の自分は仕事優先
バランスを欠いた生活
これまでの自分を振り返ると、常に仕事優先の働き方を主張して、偏ったバランスの生活を送ってきたように感じています。家族を食べさせることがもっとも重要な夫の責任であるという考えから、育児への関わりを回避した生活を送ってきました。現在の総務部長という立場になって初めて、男性による育児参加の重要性と女性社員の環境の見直しに正面から向き合えるようになったと思っています。長男が結婚を控え、身内でも育児が始まろうとしています。長男の妻は仕事をどうするかなど、解決しなくてはいけない課題もあります。若い夫婦が働きやすく、安心して生活できるような社会のサポート、企業のサポートの重要性を痛感しています。
仕事と生活の良好な関係性は
社会全体の未来につながる
仕事と生活のバランスをとり、それぞれの良好な関係性を保っていくことは、会社のことだけではなく、もっと広く考えればこの国のあり方や豊かさなどにもつながっていく非常に重要な課題だと認識しています。今後も引き続き会社と社員が相互に理解しあって、誰もが安心して働けるような環境づくりに取り組んでいきたいと思っています。
まず若い人たちに伝えていきたいことは、社内の良好な環境が社会全体の未来に向けても大事であること。そして子育てに協力する男性は優しさだけでなく、子どもや妻を含めた家庭を守る強さを秘めていること。こうしたことが社会全体でもっと認識されていくように、微力ながら弊社も貢献してまいりたいと思っています。