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アピ株式会社
医薬事業本部バイオ開発部医薬品開発室主任
澤田昇司さん(岐阜市)
事業所内保育施設を大活用
スマートフォンで共有し、
スケジュールを見える化
さまざまな工夫で
仕事と子育てを両立しています
「蜜蜂を通じて豊かな健康社会を創る」を経営理念に掲げ、大手メーカーをはじめ、各社の健康食品や医薬品の企画、研究開発から生産まで一貫して手掛けてきたアピ株式会社。さまざまな拠点と活躍分野において、全従業員が安心して仕事に取り組めるよう、職場環境の整備を進めてきました。その一つが、2011年に池田工場内に設置した事業所内保育施設「あぴっこランド」。ミズホ先端技術センターで働く澤田昇司さんは、あぴっこランドの利用者第1号です。
さまざまな部署での経験が
今の仕事に活きる
昔から食に興味があり、管理栄養士の資格取得を目指す大学へ進学しました。県外の大学だったのですが、在学中に父親が急死。一人っ子だったので、卒業後は岐阜に戻りたいと考えていたんです。そこで岐阜で食に関わる仕事を探し、出会ったのがアピ株式会社でした。
入社当初は健康食品の製造を担当。その後現場を離れ、総務、生産管理など、さまざまな部署を経験しました。3年前から所属しているバイオ開発部は、医薬品の研究や、他社からの試験依頼を担う部署。私以外のメンバー27人は、全員研究員です。研究員のサポーターとして、総務の仕事や労務管理などを行っています。
配属になった当初は、研究員の数は10人ほどで、全員男性でした。現在女性と男性の比率は4:6で、女性研究員の人数が増えたと感じています。
自分の力だけでは解決できないとき、誰に相談をすればよいのかで悩むことは少ないですね。色々な部署での経験が活かされていると感じます。
長男も長女も
事業所内保育施設を利用
2011年、池田工場に事業所内保育施設「あぴっこランド」が作られることになりました。何気なく説明会へ参加したところ、保育料の安さに驚かされたんです。民間に預けるとなると、月5万円はかかりますが、あぴっこランドは3歳未満であれば1カ月1万5000円。妻は専業主婦として子育てに専念してくれていましたが、後々職場復帰を考えており、この値段であれば、利用してみようという気持ちになりました。
朝は息子を連れて出勤し、あぴっこランドへ。私の帰宅時間が不規則なので、お迎えは妻にお願いしていました。預け始めて2日間は私の服を握って、泣いていましたね。慣れるまで2、3週間はかかると聞いて覚悟していましたが、3日目にはケロッとして、手を振って見送ってくれました。居心地が良い場所だと分かったんでしょうね。保育参観にも2回ほど参加しましたが、半日ほど園児と過ごし、ほのぼのとした気持ちになったのを覚えています。
同じ敷地内にあるので、何かあったとき、すぐに駆け付けられるのが嬉しいポイント。子どもが体調を崩して迎えに行かなければならないときには、休暇を取得しました。家庭の状況に合わせて、休暇を取りやすい制度が整っているだけでなく、同僚からは「すぐに行ってあげて」と後押ししてもらい、周囲の理解を得やすくてありがたかったです。
最初の利用者だったので、子どもが欲しいと考えている同僚や、出産したばかりの同僚に、利用しての感想を尋ねられることは多かったです。
長女が生まれたころには、本社に2箇所目のあぴっこランドが開設。自宅からの距離が近いため、そちらに6カ月~3歳の間お世話になりました。妻も働き始めたので、互いに送り迎えを分担していました。あぴっこランドを卒園する際には、同じ幼稚園に通う子がいたおかげで、新たな環境でも馴染みやすかったのではないかと思います。
食事の用意は妻と分担
息抜きの時間として楽しむ
子どもが産まれてから、少しでも子育てに関わる時間を設けたいと、早く帰宅できる日を意識して作るようになりました。スケジュール管理で活用しているのが、スマートフォンのカレンダー。授業参観、出張、習い事、病院など、家族それぞれの予定を妻と共有し、見通しを立てて対応できるようにしています。そのうえで、わからないことがあれば確認し、コミュニケーションをしっかりと取るようにしています。
スケジュール調整と合わせて、家事を分担しています。妻も栄養士の免許を持っており、食事の用意は手が空いている方の担当。私にとっては息抜きの時間にもなっています。特別な日ではなかったのですが、どうしても食べたくなって作ったローストビーフは、家族から好評でしたね。
マニュアルがないのは
仕事も子育ても同じ
縁の下の力持ちとして、困っている研究員がいたらアドバイスをしたり、悩んでいる様子だったら声をかけたり、そうして滞っていた物事が上手く動き始めたときに達成感を感じます。どのようにサポートをするかはマニュアル化されているわけではないので、その都度臨機応変な解決策が求められます。
マニュアルがないという点は、子育ても同じだと感じています。子どもは感情的に行動しがちなので、どう思っているのか、何故そう思っているのかを考え、より良い対応の仕方を考える習慣は、仕事でも活かされていると思います。
これからも成果を出しながら、子どもの成長に立ち会って、仕事と子育てを両立していきたいです。