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医療法人香徳会 関中央病院いりょうほうじんこうとくかい せきちゅうおうびょういん
理学療法士
水野良亮さん(関市)

【2022年8月 2日時点】

仕事ができる男性なら
育児もできるはず。
奥さんにやり方を
教えてもらいながら
仲良く取り組みましょう!


二次救急から急性期、慢性期の疾患に対応する病院として、地域医療に貢献している関中央病院。高齢化社会を支える医療にも注力しており、リハビリテーションの充実などを進めてきました。水野良亮さんは理学療法士で、主に入院患者の回復期リハビリテーションを担当しています。2021年5月には待望の第一子が誕生し、子育てにも励んでいます。

地域の高齢者に貢献

 高校時代に野球部で怪我をしたとき、お世話になったのが理学療法士の先生でした。こういった仕事があることを知って興味をもったのが、この道に進んだきっかけです。中部大学の生命健康科学部理学療法学科で学び、資格を取得しました。
 両親に負担をかけずに大学へ行けるように、4年間の授業料などが免除される特別奨学生試験に挑戦してなんとか合格しました。実家の多治見市から大学のある愛知県春日井市まで、4年間通いました。
 卒業後、関中央病院に就職し7年目を迎えました。急性期病院で治療を終えて当院に転院してみえた患者さんが自宅に帰れるようにお手伝いをするリハビリテーションの仕事を行っています。患者さんの思いやご家族の願いを聞き目標を設定し、目標をめざして、必要な身体の機能回復を図っていきます。
 目標到達が困難な場合は補助具や住宅改修など、ご自宅で安全に暮らせるよう、別の方法を模索して提案します。提案するためには理学療法の技術だけでなく、幅広い知識が必要で、常に勉強が欠かせません。
 当初は自分の経験から、スポーツ分野の理学療法に携わりたいと思っていましたが現在の患者さんは主に高齢者の方です。長い方だと、5カ月もの入院期間中ご一緒します。退院後に外来でお目にかかり「無事に生活できていますよ」と声をかけていただくことも多く、今は地域の方々に貢献できていることに、やりがいを感じています。

2カ月半の育児休暇を

 職場では半年間の育児休暇をとった方もいましたが、私は2カ月半取得しました。上司も快く認めてくださいました。回復期リハビリテーションのリーダーをしていますが、休暇中はほかのメンバーが私の穴を埋めてくれて、復帰したときも温かくリーダーとして迎えてくれました。その分、頑張ろうという気持ちになりましたね。
 金銭的な心配もあったので調べてみると、さまざまな補助があったり税金の免除があったりと、苦労することなく生活できました。育児や家事の隙間時間を利用して福祉住環境コーディネーターの資格を取得したり、家計の見直しや子どものための資金を考えたりと、育児休暇中はいろんなことに取り組めたので、本当に良かったです。

夫婦で協力し合って

 実は、妻が妊娠するまで、家事は妻にほぼ任せっきりでした。しかし妊娠が分かって以降、妻には自分のことだけで過ごしてもらいたくて、私の朝食や弁当は自分で用意し、お風呂掃除や洗濯もできる範囲でやるようになりました。生まれる1カ月ほど前から里帰りしていましたので、休みの日や仕事帰りには寄るようにしていました。お腹の大きな妻と一緒に散歩する時間がとても楽しかったです。
 育児休暇の間は、オムツ交換や沐浴など、授乳以外の、私ができることは全部やりました。しっかりできるように、市が開催している相談会に参加して学んだり、YouTubeで勉強したりしました。沐浴は手が大きく、力のある男性に向いていると思います。育児は夫婦で話し合い、協力し合ったほうが、精神的にも肉体的にも楽になると実感しました。
 仕事に戻ってからは、寝る前に絵本の読み聞かせをするくらいしかできませんが、子どもが寝たあとに夫婦で離乳食を作りながら、子どもの今日1日の様子を聞くのが幸せです。妻も気を遣ってくれているのか、ぼくが休みの日には、子どもの世話を任せてくれるので、子どもの成長が直に分かってうれしいです。

育休取得が当たり前に

 周りの人から、育休をとったことに「すごいね、えらいね、」と言われてうれしいですが、それが普通のことになればいいなと思っています。たとえば、親族が亡くなったら忌引をとるのが当たり前だと思います。それと同様に、子どもが産まれたら育休をとるのが当たり前の世の中になってほしいです!
 仕事から帰って「ただいま」と、子どもの顔をのぞくと、ニコッと笑ってくれる。その笑顔のためにも、認定理学療法士へのステップアップなどを視野に、仕事も頑張っていきたいです。互いの家族が親族一同、野球好きですので、子どもが大きくなったら、ぜひキャッチボールをしたいですね。