イクメン・イクボスページ
日本イベント企画株式会社
佐々木 和真(ささき かずま)さん(大野町)
競技人生を走りぬき
支えてくれたパートナーと
次のステージに歩を進める
お互いを支えあいながら
岐阜県の地場産業や地域観光をPRするイベント業務を行う日本イベント企画株式会社。その営業企画部で働く佐々木さんは、アーチェリーで東京オリンピック代表を目指すほどのトップアスリートでした。引退後はワーク・ライフ・バランスに苦慮しながら、子育てや家事に奮闘する毎日を送っています。
アスリートとしての日々
出身は札幌で、高校からアーチェリーを始めました。インターハイで3位になったこともあり、スカウトされて近畿大学に入学しました。各種スポーツ選手が集まる経営学部スポーツマネジメントコースで、経営から運動に関することまで幅広く学びながら競技を続けました。新社会人の年の国体の開催地が岐阜だった縁でサンメッセ株式会社に入社し、引き続き選手として競技を続行することができ、実業団の大会で優勝が個人・団体各1回、社会人で日本一を1回、全日本総合でベスト8位という成績を収め、次はオリンピック出場を目指していました。ところが東京オリンピックの選考が始まる2年前に大きな怪我をしてしまい、リハビリを受けながら競技を続けましたが完全復帰とはならず、ナショナルチームの最終選考まで残ったのが最高成績でした。
引退後の生き方
オリンピックという目標が無くなり現役を引退し、これからの人生を考えて会社とも色々相談を重ねました。会社に残って仕事を続けることもできましたが、違う仕事に挑戦してみたいという気持ちもあり、改めて現役時代を振り返ってみました。当時、選手として出場していた大会には運営する人やサポートする人がおり、そのおかげで選手が競技に集中できていたことに思い至り、運営・サポートする側に回って恩返しができないかと考えました。漠然とした考えですがそのことを会社に相談すると、イベントの企画や運営をしているグループ会社「日本イベント企画」があることを教えて頂き、紹介を受けて移籍しました。
社会人として再出発
企画・提案から受注後の制作・運営まで全て自社でやる会社ですが、1年目は仕事を覚えるため先輩社員の案件にサポートメンバーとして参加し、イベントの受付、申し込み対応、名簿制作、事務仕事などを手伝いながら仕事を覚えました。2年目はキャラクターの派遣事業を担当し、マネージャー業務やSNS、youtubeでの情報発信を行いました。他には戦国歴史ものを題材にした観光PRイベントも、比較的多くやらせて頂きました。
今までは新型コロナウイルス感染症の影響でイベント等の縮小が続いいたが、入社して4年目に入りコロナ禍も明け、だんだん忙しくなってきたと感じています。完全に以前の状態へ戻ったときの仕事量やペースが予想できなくて、同時並行で動く作業をこなすのが苦手なので少し心配しています。
イクメンなんて当たり前
妻は自分が怪我で苦しんでいたとき精神的な面で支えてくれていた女性で、引退する前に結婚して娘が1人います。妻もフルタイムで働いているため、家事・育児はお互いの得意分野や苦手分野、仕事や生活リズムに合わせて自然と分担ができました。例えば保育園の送迎は、朝比較的時間に余裕のある私が送っていき、迎えは仕事が早く終わる妻に行ってもらっています。家事については、洗剤の詰め替えやゴミ出しの準備などの細かいことに妻はよく気が付いてやってくれています。私も色々と家事をやっていますが仕事が遅くなることを考えると実際は妻の方がまだ多いくらいではないかと思っています。料理は一人暮らしが長かったので結構作るほうですが、アスリート目線なので味や見た目より栄養バランスやカロリー重視になりがちです。あまり料理をしなかった妻のほうが今では美味しいものを作ってくれるようになりました。
自分たちの世代でも男は仕事で女は家庭という考えがまだ残っていますが、家事や育児をする男性をイクメンとして取り上げることが無くなるくらい、男女がふつうに仕事も家事も育児も分担する世の中になれば良いと思います。