岐阜で活躍する女性の紹介
〜岐阜で活躍する女性からあなたへのメッセージ〜

この世の中ってすごく大変なんです
だから、どうやってこの世界を生き抜いていくかって、
自分で考えていくことが大事な事だと思うんです


青木文子司法書士事務所
青木文子(あおき あやこ)さん(岐阜市)

【2016年3月14日更新】

岐阜市内で司法書士事務所を開設し、さらにはメイクアップアーティスト、ワールドカフェのファシリテーターとして多方面で活躍している青木文子さん。プライベートでは2児の母でもあり、公私ともに輝く女性です。

2人目を出産後に
司法書士の資格取得を決意

 子どもの頃から司法書士になろうという考えがあったわけではありません。もともと「人を知りたい」という思いが強かったので、早稲田大学の人間科学部を専攻。民俗学も勉強しました。卒業後は文房具メーカーに就職。その後、結婚を機に3年で退職し、リフレクソロジストの道に進みました。
 司法書士の資格を取ろうと勉強を始めたのは、ちょうど2人目の子どもを自宅出産したころです。まだまだ社会に出て働きたいという気持ちも強かったので、自分に何が出来るかを考えました。それで、今後も"女性として生きていくこと"を考え、司法書士の資格を取ろうと子育ての合間に勉強し始めました。2人目の子どもを出産して半年くらいの時です。この時は大変でした。子どもを保育園に預けている間や、朝のちょっとした時間にひたすら勉強。毎日8時間くらいの勉強。今思うと「よくやったなぁ」と思います。それだけ社会復帰への思いが強かったんですよね。

枠にとらわれず、
困ったら訪ねてほしい

 司法書士がどんな仕事をしているかご存知の人は少ないと思います。相続問題や離婚問題、遺言について取り組んでいます。訴訟の目的となる物の価額が140万円以内の請求事案の裁判なら法廷にも立ちますし、登記など仕事は多岐にわたります。男性とも対等に仕事が出来ることが、この仕事のやりがいです。
 女性の相談者にとっては女性の司法書士の方が安心感を与えられるというメリットもあるんです。私が専門とする業務内容以外でも相談していただければ専門の部署を紹介できるので、困ったらぜひ訪ねてほしいと思っています。司法書士業務とは別に、カフェに来るような感覚で事務所に話をしに来る人もいるんですよ。

目の前の人が笑顔になって帰ってくれる...
それが一番うれしい

 3年前にメイクアップアーティストの資格も取りました。この事務所でメイクの依頼も受けています。実は占い師でもあるんです。この3つの職業に共通していることは、目の前の人が笑顔になって帰っていくこと。これが私の原動力です。色々なことをしているから大変だなと言ってくれる人もいるけれど、経済的に不安を抱えていた時代を経験しているから、今、とてもやりがいを感じて充実しています。

母親にだって母親の人生がある
それを大切にしたい

 子どもは親が思っている以上に早く自分の足で立てるようになりますから。私は妊娠した時から、子どもは18歳になるまでの社会からの預かりものだと思っています。18歳になるまでに社会に出て行けるように育てることが私たちの役割と思って育児をしてきました。今も息子たちには「18歳になったら自分で生きていきなさい」って言い聞かせていますから、息子たちも「そういうものなんだ」と思ってちゃんと考えてくれています。
 働くお母さんって本当に大変なイメージがあると思いますが、子育ての経験はそれ以上に得るものが大きい。個人事業主なので、仕事とプライベートをきっぱり分けるということもないですし、「生きる」という線上に仕事があると思っています。私はそういった考え方の方が好きですね。だから、公私をきっぱり分けるという事もなく、人と会ったり人と話す事自体が趣味であり仕事です。今後も自分の言葉で伝えていくことをもっともっとしていきたいなって思います。