子育てをする母親支援団体、「NPO法人クローバ!」の代表を務める島田貴子さん。企業とともに女性の活躍の場をつくることや、イベント「ママズフェスタ」を通して団体の取り組みをPRするなど精力的に活動しています。現在、岐阜の女性のためのポータルサイトを作成中、メルマガ事業も並行しています。昨年12月には、岐阜の女性を明るくするための「岐阜ポジティブウーマンプロジェクト」を立ち上げました。
専業主婦からアロマセラピスト
そして法人立ち上げへ
独身時代は、食品関連の営業販促活動をしており「仕事=辛い」というイメージで、残業も当たり前の世界でした。私の周囲には、専業主婦かキャリアウーマンしかいませんでした。仕事に就くならば徹底的に働く、仕事に就かないならば徹底的に仕事をしないというように。子育てしながら仕事をすることはできないと思い込んでいたので、子どもが幼稚園に入るまでは専業主婦の道を選びました。
下の子どもが幼稚園に入る半年前、資格を取得しアロマセラピストとして活動していました。インターネットを使いメルマガ会員を募り情報を配信したり、さまざまな同世代の講師がお互いできることを補い合う講座やイベントを開始しました。この時の仲間とは、今でも仲良くしています。この時分には、民間の企業から子育て支援関連の企画を依頼されて提案する経験もできました。岐阜県の子育てに関する助成金を受け、2010年10月「NPO法人クローバ!」設立に至ったのです。
設立時期がモレラ岐阜のリニューアルに重なり、モレラ岐阜にクローバステーションをつくることに。 ショッピングモールで主婦が何らかの行動を起こしたのは、「NPO法人クローバ!」が、県内でも先駆けだったのではないでしょうか。
働くことは楽しいと
教えてくれた人に感謝
この仕事の魅力は、何といっても自分のスタイルで働けること。悩みを1人で抱え込まなくても、一緒に仕事をする仲間がいるので安心しています。また、女性ということを楽しめる点もいいですね。
今の私がいるのは、さまざまな人との出会いがあってこそ。中でも、私に「仕事は楽しい」ということを教えてくれた人と、「自分で何かを始めてもいいんだよ」という言葉をくれた人に感謝をしています。
苦労はあっても忘れるようにしていますが、昨年の夏に右腕を骨折した当時は、本当に悔しかったですね。今では笑い話になっていますが、文字が書けない、思考が整理できない、思うように何もできないという生活を送りました。仕事も忙しかったので、精神的にも肉体的にもきつかったです。
アロマで3分間の瞑想
加えて10分のティーブレイク
公私は敢えて両立しようと思っていません。頭の中がいっぱいになり、気持ちが忙しくなってきたときは一端、立ち止まり、自分の1日のタイムスケジュールを書き出し、家族のタイムスケジュールも書き出し、時間をどう使うかを見直すことをしています。自分の中で優先順位を決め、今、自分にとって何が大切かを考えれば、すべて納得した上で、自然に両立はできるのではないかと思っています。
趣味はアロマセラピー、滝・ダムめぐり。滝めぐりはここ2年ほど。山登りほど体力を使わず、マイナスイオンを感じることができますから。アロマセラピーに関しては気軽に香りを取り入れ、普段から3分間瞑想タイムをつくっています。また、1日に10分は、必ずお茶でのんびりタイムをもつようにしています。コーヒーや紅茶、緑茶など日替わりでお湯を沸かして丁寧に淹れる。おいしいお茶をゆっくりと、贅沢に飲むのは最高に幸せな時間です。
頼み上手になって周囲を巻き込み
夢をかなえて、次なるステップへ
12月からはじめた、岐阜の女性をいきいきさせる「岐阜ポジティブウーマンプロジェクト」は、ぜひとも成功させたいと思っています。同時に「NPO法人クローバ!」のコミュニケーション能力や団結力、企画力、提案力、情報収集力をあげ、次へと飛び立つ女性を後押ししていきたいです。常に新しく、常に社会のニーズに合う女性のNPO法人として存在したいと考えています。
座右の銘は、初心忘れるなかれ。意外と小心者なので、よいことが続くと不安になり、この言葉を思い出します。図に乗らないためにもこれを肝に銘じています。
プライベートでは、長男、次男それぞれが夢を持っているので、子どもの夢をかなえるためにアドバイスができる母親でいたいです。公私ともに本当に楽しむには、仕事においても家族においても「この人ならば信用できる」という存在であってこそ。
また、1人ではできないことがたくさんあるので、頼み上手になること。それは生きる力でもあるのではないでしょうか。周りを巻き込みそして夢をかなえていくことで、夢を早く手に入れることができ、また次に夢に向かうことができると思います。