岐阜で活躍する女性の紹介
〜岐阜で活躍する女性からあなたへのメッセージ〜

とっつきやすくて奥深い
南米の民族楽器「アルパ」
自分の演奏で、その魅力を
たくさんの人に伝えたい!


スタジオアルパ岐阜教室 インストラクター
澤田智美(さわだ ともみ)さん(瑞穂市)

【2016年4月25日更新】

ハープに似た南米の民族楽器、アルパ。澤田智美さんはその音に魅了された一人です。日本ではまだあまり知られていない楽器ですが、多くの人に魅力を伝えたいと、教室を開きさまざまな施設で演奏したりするなど積極的に活動しています。

知れば知るほど奥深い
民族楽器アルパの魅力

 アルパと出合ったのは2007年、大学卒業の間際。アルパ奏者の上松美香さんが演奏しているところをテレビで観たことがきっかけです。キラキラした音色と南米音楽の魅力に震えるほど感動して、すぐに教室に通い始めました。アルパはハープに似た楽器で、爪で弦を弾くようにして音を鳴らします。"ド"と"ソ"の音の弦に色がついていて音階がわかりやすく、初心者でも簡単な曲ならすぐに弾くことができます。そんな楽器なので練習して演奏できる曲が増えていき、ますます楽しくなりました。しかし、単純だからこそ奥が深いんです。教室のイベントでパラグアイへ行った時に、現地の先生の演奏を聞いてアルパの奥深さを感じました。「こんな音が出るんだ」「こんな表現ができるんだ」と驚いた思い出がありますね。

子どもや高齢者のために
ボランティアで演奏

 大学では福祉を学んでいました。ピアノをしていたので音楽療法士に興味があったのですが、募集がなくて医療法人に社会福祉士として就職したんです。当初はアルパのインストラクターになろうとは思っていませんでした。きっかけは大垣市スイトピアセンターの「プラネタライブ」への出演が決まり、舞台にふさわしい演奏をしようと思って舞台に慣れるために練習でボランティアをはじめたんです。デイサービスなどの介護施設や病院、保育園などでアルパを演奏してきました。そうしたら、多くの人が喜んでくれたんです。行くと歓声を上げてくれて、『ふるさと』などを演奏すると一緒に歌ってくれる。近くに行くと興味津々で楽しげに楽器に触れてくれたり、衣装について聞かれたり。介護施設で演奏した時、お元気な方ばかりだなと思っていたら、「こんなに反応があって盛り上がったのは初めて」といわれたことが何度もありました。アルパの魅力が伝わったとうれしくなりました。
 たくさんの人を笑顔にするアルパの魅力をもっと伝えたいと思って、昨年スタジオアルパ岐阜教室のインストラクターになりました。まだまだ認知度が低い楽器なので仲間が欲しいという思いで、一緒に演奏を楽しんでいます。アルパに興味を持つきっかけになればと、ボランティアも続けているんです。また、もともと福祉関係の仕事をしていたので、離れたいまも同じ世界に携われていることはうれしいですね。

まわりのサポートによって
自分のための時間をつくる

 昨年、子どもが生まれたので、いままでのようにアルパの練習に時間をかけることができなくなりました。自宅で教室を開いているので、仕事とプライベートの切り替えが職場に勤めるより難しいと感じます。両立できているのは、家族の協力があってこそ。演奏会の前は「練習しないといけない」と追いつめられることもありますが、夫が子育てをサポートしてくれるおかげで集中できています。生徒の皆さんもとても協力的で助けられていますね。皆さんに支えてもらって夢に挑戦できる今の環境には本当に感謝しています。気分転換には元気がいい曲調が多いですね。仕事と家庭の部屋を分けることも、オンとオフを切り替えるスイッチになっています。

夢はみんなで一緒に演奏
アルパの魅力を伝えたい

 いま開いている教室には数人が通っています。教室は教えるというより、和気あいあいと一緒に楽しむ雰囲気。自分で演奏するのも幸せですが、生徒さんがアルパで好きな曲を弾けるようになると自分のことのようにうれしいですね。アルパはもともとギターや歌と一緒に演奏する楽器。ソロも良いですが、できればたくさんの仲間と一緒に演奏したいと思っています。そうすれば、パート分けや音量に迫力が出るなど表現の幅が広がります。仲間を増やすためにも教室を盛り上げていって、いずれは岐阜で発表会を開きたいです。それこそ100人ほどで演奏できたら夢みたいですね。アルパを知らない人は岐阜にいない。そうなるように、これからも演奏会に、ボランティアに、教室にと精いっぱいがんばっていきたいです。