岐阜で活躍する女性の紹介
〜岐阜で活躍する女性からあなたへのメッセージ〜

子どものひと言がきっかけで
はじめたビーズアクセサリー
づくりが
今は自分の大切な仕事に
だからこそ、これからも
もっと勉強して
この楽しさをさまざまな
人に伝えたい


ビーズアクセサリー講師
山本悦子(やまもと えつこ)さん(池田町)

【2016年4月25日更新】

ビーズアクセサリー講師として、小・中学生の土曜授業で定期的に教室を開く山本悦子さん。大人向けには生涯学習やデイサービス、ビーズアクセサリーを販売する「パーツクラブ」でも実施しています。そんな山本さんに、仕事に向かう日々について聞きました。

ビーズを通じて得た
さまざまな出会い

 ビーズアクセサリーづくりを仕事にしたのは、15年ほど前のことです。帰ってくる子どもたちを家で迎えてあげたいと思っていたので、それ以前は専業主婦でした。
 子どもが小学生のとき、ビーズで遊びながら「お母さんもやってみたら?」と誘われたことが、ビーズアクセサリーづくりを始めたきっかけになりました。細かい作業が苦手だったため自分には難しいかと思っていましたが、どんどん上達し夢中になりました。
 ストレスが多い社会で、ビーズアクセサリーづくりを通じて「自分だけの時間」を過ごしてもらえることが喜びです。受講者ができあがった作品を見て、うれしそうにしている姿を見られるのも、この仕事の魅力ですね。
 子どもと親が一緒に参加しているケースでは、親子の時間が充実してとても楽しそう。デイサービスでは、95歳になってもメガネなしで制作にあたっている方もいらっしゃり、いくつになってもできる仕事だと感じています。さまざまな人とつながりが生まれることも、この仕事の醍醐味です。

自分のスタイルで
自分にできる仕事を

 仕事で大きな挫折を感じたことはありません。しかし団体講習が多い中、受講者が技術を習得したいのか楽しみたいのかを見極め、その気持ちに添う難しさを感じることはあります。その都度「こうでなければいけない」と固定して考えるのではなく、技術以外のところはなるべく要望を叶えられるよう対応しています。
 自分のスタイルに合わせてできる仕事であること、きれいなものに囲まれて暮らせる喜びが何といっても大きい。学生として学びながら仕事もしている人と会った際「あれもしなきゃ、これもしなきゃ。仕事があるからあれはできない...と考えるのではなく、自分のスタイルに合わせてできる仕事もあるんだよ」と伝えられたのがよい思い出です。

認めてくれる家族の
存在がありがたい

 現在は、夫と24歳、21歳になる娘2人の4人暮らしです。集中したいので、いつも夜中に制作しています。
 子どもが学校に通っていた時期が一番大変でした。まとまった睡眠時間がとれず、座ったまま眠ってしまっていたことも。今は娘たちも大人になったので、余裕ができるようになりました。
 大変な時期には、どうしても終わらせなければならない家事など必要最小限なことだけをするようにし、「明日でいいものは明日」と振り分けるようにしていました。周囲の理解はもちろん必要。私は家族から特に何かをいわれることもなく、好きなようにさせてもらってきました。「認めてくれている」と思うとありがたいですね。
 ビーズは仕事にしてから趣味ではなくなったので、今は友人とランチに出かけ、話をすることが格好の息抜きになっています。

大変とは思わずに
楽しさを見出す

 「本当につくりたいものは何か?」と考えることもありますし、デザイン面ではつくりこなせないものが出てくると、「もっと勉強しなくては」と感じます。ビーズの種類やデザイン、制作方法など新しいものがどんどん出てきているので、広く対応できるよう、再び基礎からしっかり学びたいと常々思っています。
 通信講座と独学でつくり続けてきたので、これまで相談相手がいない状態でした。そのため、他の先生方とも知り合う機会を設けられればいいですね。
 何ごとも大変と思わず、積極的に楽しさを見つけ出して乗り越えていきたいと考えています。ビーズのあるところにいるだけで楽しくなるほど、ビーズが好き、制作が好きです。この思いを共感し合える場を大切にしながら、さらに活動の場を増やして、ビーズアクセサリーづくりの楽しさを広めていきたいと思います。