岐阜で活躍する女性の紹介
〜岐阜で活躍する女性からあなたへのメッセージ〜

お母さんとお父さんが
もっと子育てしやすい地域へ
みんなで見守り、助ける
子育て支援の輪を広げていきたい


「すくすくわくわくまあるいこころ」事務局長
小川弘美(おがわ ひろみ)さん(中津川市)

【2016年4月25日更新】

「すくすくわくわくまあるいこころ」の事務局長を務める傍ら、総合型地域スポーツクラブ「Viva!中津川」の事務局としても活躍している小川弘美さん。子どもと親が互いに育っていけるような支援の輪を広くつなぐために注力しています。また、子どもからお年寄りまで、皆がいきいきと輝ける、活力ある地域社会を目指して仲間たちと笑顔あふれる活動を続けています。

主役は地域に住む人たち!
子どもも大人も輝ける環境づくり

 2009年に、中津川市で開催された「子育てサポーター養成講座」修了生の仲間と子育て支援団体「すくすくわくわくまあるいこころ」を立ち上げました。現在、30~70代の計41人がスタッフとして在籍しています。子育ては、喜びとともにたくさんの心配ごとや悩みごとがつきもの。そんなお母さんやお父さん、子どもたちに寄り添い、一緒に子育てを楽しみたいという思いから設立しました。ここで育っていくのは、子どもだけではありません。親も、地域住民も、子どもと一緒に成長していくための場でありたいと願っています。
 また、総合型地域スポーツクラブ「Viva!中津川」の事務局としても活動しています。こちらは地域の方々がもっと気軽にスポーツを楽しみ、集えるようにと設立しました。スクールやイベント、短期教室なども開催し、子どもから高齢者まで気軽に参加できる体制を整えています。主役はあくまでも地域住民。多くの人がさまざまなスポーツを楽しめる環境をつくり、活動的で地域に根ざした「交流の場」を作っていきたいです。

たくさんの仲間とともに、
もっと子育て支援の輪を広げたい

 「すくすくわくわくまあるいこころ」は、にぎわいプラザ子育て支援センターの運営をしています。スタッフだけでなく、集団託児や読み聞かせキャラバンなどを合わせると、年間で3000人以上が活動に関わっています。子育て支援センターは9~17時までで、土曜日や日曜日、祝日も開館。スタッフのシフトを組むことには苦労しますが、メンバーの仲が良く、助け合うことで成立しています。
 現在は、活動のために岐阜市や可児市まで赴くことも多くなりました。ありがたいことに多くのご要望をお寄せいただいているため、中津川市の13地域全てや恵那市など、範囲は広域になってきています。
 活動が増えるにしたがって、最近は慢性的な人手不足に悩んでいます。支援センターに遊びに来てくれていた親御さんの子育てが落ち着き、スタッフとして参加してくださるケースもあります。しかし、もっとスタッフが増えると、地域の皆さんで子育てを支援していく、とても素敵なサイクルができていくと思います。
 利用した方に「ありがとう」と喜んでいただけることが私たちの活動の源ですし、今いるスタッフが楽しんで活動できていることも嬉しいです。これからも、この子育て支援の輪を広げていくことが、私の夢です。

我が子との時間を大切に、
自分のための息抜きタイムを

 活動で手一杯になることがありますが、自分の時間も確保して息抜きやエネルギーチャージをしています。中学生になる息子とテニスをしたり、娘とお菓子づくりをしたりと、我が子との時間を大切にしています。休日は息子や娘と一緒に過ごすことが多いですね。子どもに絵本の読み聞かせを聞いてもらい、アドバイスをもらうこともあります。
 あとは、やはり「すくすくわくわくまあるいこころ」のメンバーとの交流が、とても良い息抜きになっています。子どもが成長すれば悩みも変わってくるので、メンバー間で相談し合うことも多いです。60代、70代の先輩方には漬物のおいしい漬け方を教わることも。幅広い年代の人と交流できることが嬉しいですね。メンバーは職場の仲間と言うよりも、古くからの友達のようなフランクな感じ。娘からも「お母さんの友達関係が理想!」と言われるほどで、本当に素敵な人たちに恵まれていると感じます。

地域全体で支援することで
子育てしやすい地域づくりを

 子育てに悩む親御さんは、たくさんいらっしゃいます。可愛い我が子でも、育児疲れや孤独感などから「少しでいいから子育てから離れたい」、「自分だけの時間がほしい」と、悩みを抱える方も多いです。そのような時、少しの時間だけお子さんを託児所に預け、講座に参加していただきます。すると、帰りにはすっきりとした笑顔で「ありがとう」と我が子のもとへ足早に帰っていく方がほとんど。走って抱きついてくる子どもに、我が子への愛を再認識する機会にもなると思います。
 そのような場面を目にすると、この活動をしていて本当によかったなと思うんです。親御さんの表情が明るくなり、笑顔で子どもを抱きしめる姿を見ることが幸せ。「育児に疲れたな」、「一人になりたいな」、「話を聞いてほしいな」と思うことは、ごく当たり前のことです。多くの方にもっと気軽に足を運んでほしいと思っています。