岐阜で活躍する女性の紹介
〜岐阜で活躍する女性からあなたへのメッセージ〜

挑戦するのは簡単
継続する難しさを乗り越え
夢に向かって歩みたい
「諦めない限り、失敗はない」


ポーラエステイン紗ら(さら)オーナー
山下真美子(やました まみこ)さん(多治見市)

【2018年4月27日更新】

2007年にオープンした「ポーラエステイン紗ら」を経営しながら、東海エリアにある6店舗を管轄する山下真美子さん。スタッフが働きやすい環境を整えながら、元気や健康の源になるメイクを提供しています。仕事と主婦業を両立しつつ、地域とのつながりを大切にしたイベントを企画。社会貢献活動をはじめ、多治見市男女共同参画推進審議会委員、多治見市財政問題市民懇話会委員参加など、さまざまな活動に取り組んでいます。

事務職からエステティシャンへ
4年後にはオーナーに

 短期大学を卒業後、大手消費者金融の事務を10年間していましたが、「ずっと働ける仕事に就きたい」という思いを叶えるため、会社を退職しました。土岐市でポーラのオーナーをしていた母の勧めもあり、ポーラに登録しました。
 かねてより接客業は好きでしたが、最初は飛び込み営業に慣れず、プレッシャーを感じていました。飲食店、医院や美容院などの受付に、優待体験チケット付きのチラシを置いてもらうようにしたところ、トライアルを通じ、エステの継続を希望する顧客が獲得できるようになりました。
 多治見市で「ポーラエステイン紗ら」を起ちあげたのは、登録して4年目の2007年。通常のエステのほか、季節に合わせたメイク講座を毎月開催しています。2月は入園式、入学式などで役立つ「好印象メイク」をテーマにしました。また、学校や企業研修の一環として、美容セミナーや就活生のメイク講座、岐阜県のぎふマリッジサポートセンターではブラッシュアップレッスンもしています。

働きやすい職場づくりで
お客様と濃い関係を築く

 肌のカウンセリングは季節や年齢の変化を加味しながら、その人を見つめる作業。専属の担当者が接客にあたるので、個人的に感謝される機会が多く、それが大きなやりがいになっています。「皮膚科に行っても駄目だったのに、肌が改善したのを感じる」と、喜びのメールをくれた人もいました。10年以上通い続けているお客様も少なくありません。
 メンタルの状態が仕事に大きく影響しますから、オーナーとして、スタッフの心のケアに気を配っています。10代から90代まで幅広い年齢層が活躍されていて、先輩も多いので、何でも相談できるのがありがたいですね。
 ポーラでは自分でスケジュールを管理できるので、仕事の合間に主婦業をこなしています。ライフイベントと両立しやすく、公私とも犠牲にしている感覚は全くありません。今の働き方に満足していますし、スタッフにも長く続けてもらえる職場を提供したいという思いがあります。
 時間のある時は勉強も兼ね、マルシェなどのイベントや美術館、ギャラリー巡りをしてリフレッシュしています。

人とのつながりが
地元を知るきっかけに

 「地元の女性を元気に!」をコンセプトに、女性起業家の発掘と発展、地元ユーザーの増加による地域活性やコミュニティーの確立を目指し、 2014年「おとめの会」を発足しました。 2015年には、体験型のサービスを提供する出店者を主としたイベント「おとめの集い」を開催。第1回は15店舗でしたが、2017年夏に開催した第5回は31店舗まで増加し、盛り上がりをみせています。
 店をPRする機会になるだけでなく、出店者同士がつながって悩みを相談しあい、スキルアップできる場になっています。イベントへの出店を通じてよい縁が生まれ、実店舗をオープンした人もいるんですよ。
 会社員時代、地域とのつながりはほとんどありませんでした。多治見は帰って眠るだけの場所で、住んでいながら地元のことは全然知らなかったのです。人とのつながりが、街を知るきっかけになりました。理解を深める中で、「地元で頑張っている人を応援したい」とより強く感じるようにもなりました。

美容業界で働く者として
自分に何ができるかを考える

 車で外出できない人のため、移動式で美容を提供できないかなど、美容業界で働く者ととして、社会貢献できることを常々意識しています。
 エステやメイクは、生きていく上で心の活力を生むものだと考えています。肌に直接触れて会話する中で元気を与え、そして相手からも元気を与えてもらえる。生きる力をくれるアートや音楽と同じように、心に必要なものです。
 デイサービス施設のボランティアで、入居者にハンドケアとメイクを施した時も、その大切さがよく伝わってきました。メイクが元気や健康の源になればうれしいですね。子どもを支援する地元NPO法人とコラボするボランティアも、ライフワークとして続けていきたいです。
 仕事やイベントの開催を通じ、たとえ失敗をしても、それを課題にして乗り越えていくことが大切だと学んできました。「諦めない限り、失敗はない」の言葉をモットーに、次のビジョンへ向かって進んでいきたいです。