岐阜で活躍する女性の紹介
〜岐阜で活躍する女性からあなたへのメッセージ〜

利用者の心に寄り添いながら
日々、笑顔を絶やさずに過ごす
人生って一期一会の連続だから
今この瞬間を大切にしたい


大垣市社会福祉事業団養老華園・ケアハウスお勝山・養老華園デイサービスセンター所長
和田美里(わだ みさと)さん(大垣市)

【2018年5月28日更新】

大垣市お勝山ふれあいセンター内には、養護老人ホームの大垣市養老華園や通所介護施設の大垣市養老華園デイサービスセンター、軽費老人ホームのケアハウスお勝山など7つの施設が混在しています。養老華園とデイサービスセンター、ケアハウスお勝山の所長を務めているのは和田美里さん。利用者一人ひとりに快適な生活を送ってもらおうと、心身の健康に配慮しながら、細部まで目が行き届いたサービスを提供しています。

複数の施設の所長として
利用別にサービスを届ける

 大垣市お勝山ふれあいセンターは、社会福祉法人大垣市社会福祉事業団が運営管理しています。建物の1階から4階まで複数の施設があるなか、私は養老華園と養老華園デイサービスセンター、ケアハウスお勝山の所長を兼務。各施設で利用目的が異なるため、個々の基本方針に沿った運営を心がけています。
 養老華園は自立支援と人権の尊重を基本とし、環境上の理由や経済的理由により居宅での生活が困難な人を対象に、利用者の立場に立ったきめ細やかなサービスに努めています。養老華園デイサービスセンターは、介護保険法に基づく通所介護のサービスを提供。朝、リフトバスで利用者を迎えに行き、施設内で入浴や食事、機能訓練などのサービスを提供し、介護に関する相談を受けるなど家族も支援しながら、夕方まで安心して過ごしてもらえる施設です。ケアハウスお勝山は全室個室の軽費老人ホームです。ナースコールや人の動きを検知する生活センサー、ミニキッチンなどを完備。快適で安心した日常生活を送ることができます。

思いきって福祉の道へ進む
多くの出会いが支えとなる

 私が今の施設の所長に就任したのは平成29年4月。それまでは、事業団が運営管理する大垣市内の各施設で職員として働いてきました。現在は福祉の道を歩んでいますが、幼稚園教諭を経て、大垣市教育委員会で学童保育に携わっていた時がありました。仕事をするなか、事業団の職員採用の募集を知り、何かにチャレンジしたいという思いから応募。療育指導員として、大垣市立ひまわり学園へ赴任しました。
 福祉関係の仕事は未経験でしたが、多くの保護者や児童と触れ合い、支えられ、療育の難しさにぶつかりながらもたくさんの学びを得ました。岐阜大学名誉教授の故柚木馥(ゆのきふく)先生のもとで障がい児教育の講座を聴講し、上司だった中野たみ子先生による長年の療育指導も今に活かされています。

人との縁を大切にしながら
職場環境をより良くしたい

 各施設の利用者と関われるのはとても楽しいです。毎日、1階から4階まで歩いて回り、人と出会うたびに挨拶や会話をしています。私が好きな「一期一会」という言葉は、そんな時に思い出しますね。日常生活はもちろん、仕事でもさまざまな利用者と職員に出会い、良好な関係の構築を心がけてきました。一生に一度の出会いを大事にして、現在の環境をより良くしていきたいです。
 そのためには、私だけでなく一緒に過ごす職員にとっても働きやすい職場作りが重要。業務を分担して助け合ったり、相談にのったりしてサポートを徹底しています。ワーク・ライフ・バランスの実現に向け、一人ひとり無理がない範囲で仕事と家庭の両立をしてほしいです。そうすると、プライベートとのメリハリがつき、働くことへのやりがいを感じられると思います。

子育てしやすい働き方を
目指して構想を練っていく

 事業団職員として福祉関係の仕事に携わり、25年以上が経ちました。日々、笑顔を絶やさず続けてこられたのは、利用者と職員はもちろん、家族の支えがあったからです。認知症の実母を介護する一方、時間計画を立てて無駄なく家事を済ませています。毎週土曜日は母がデイサービスを利用しているので、空いた時間に娘と出かけたり、エアロビクスとヨガの教室に通ったりしてリフレッシュ。定年後は、のんびりと趣味の旅行をしたいです。
 子どもは二人おり、娘と息子の双子を出産しました。保育園がなかなか空かず、10カ月で職場復帰。そんな経験から、安心して子育てできる環境作りも重要だと考えています。子どもを安心して預けられるように職場の環境を整備できると、業務に専念しやすく、離職者は少なくなるでしょう。思いを職員と共有し、具体化を目指していきます。