岐阜で活躍する女性の紹介
〜岐阜で活躍する女性からあなたへのメッセージ〜

大切なのは「ご縁」と「感謝」
うれしい時も挫折した時も
だれかに支えられてきました
常に笑顔を忘れずにいます


株式会社デリカスイト・執行役員情報本部長(調理師)
佐竹輝美(さたけ てるみ)さん(大垣市)

【2018年6月22日更新】

東海地方の大手スーパーを中心に、和惣菜や弁当、寿司などの店舗を出店・経営している株式会社デリカスイト。その歴史は、水都食品株式会社の設立から始まりました。現在、大垣市に本社を置き、事業を展開。料理品小売業として、地産地消を重視し、地元の米や食材を使用した商品を製造して各店舗で販売しています。執行役員情報本部長を務めているのは、佐竹輝美さん。管理職の立場から日々、部下を指導しています。

食への興味から入社する
会社の立ち上げに関わる

 株式会社デリカスイトは、1972年2月に設立。私は1991年にパートとして入社し、2年後、正社員となりました。全社共通して「ありがとうございます」の言葉を常に声に出すよう、注力しています。
 私の実家は商売を営んでいたため、幼い頃から自然と「働かないと」という思いを持っていました。デリカスイトで働き始めたのは、料理や食事が好きだったからです。1996年、子会社のスイテック株式会社が設立され、私はIT関連事業部を牽引すべく、女性初の取締役に就任しました。もともとシステム分野にあまり詳しくありませんでしたが、ITについて素人だったからこそ、お客様の立場から希望に合うシステム開発を提案できたと思います。現在、スイテックはデリカスイトに統合。私は執行役員情報本部長を務め、広報活動と社内の業務円滑化に努めています。

子育てをする社員のため
働きやすい職場環境作り

 したいことをさせてもらえるのが、デリカスイトの魅力。働く社員の子育てをサポートしようと、約10年前、有志で集まり、大垣市のソフトピアジャパンセンターに保育所を作ることを岐阜県に提案しました。運営するには組織が必要だったため計画は頓挫しましたが、保育所設置の必要性が再び持ち上がっており、実現に向けて積極的に協力していきます。
 そんな思いに至ったのも、私自身が出産と子育てを経験したためです。育児休業を取得せず、同じ部署で仕事をし続けられたのは、私が会議や商談で席を外せない時に友人や社員が代わりに保育園まで子どもを迎えに行ってくれるなど、社内で子育てについて理解し、助けてくれる人がいたからです。社内で最初の出産経験者であるのを活かし、少しでも働きやすい職場環境になるようにと、常に笑顔を忘れず、職務を全うしています。

国際クラブの会員になって
子どもを思い活動していく

 2015年、デリカスイトの会長に推薦され、国際キワニス日本地区の大垣キワニスクラブの認定会員になりました。「みんな集まって子ども達のために活動する国際奉仕団体」として、「キワニスドール」という人形を会員たちが手作りし、子どもたちに贈っています。今のところ、岐阜県内では大垣しか支部がないので、作り方は名古屋キワニスクラブから教わりました。
 クラブに入会する前は、仕事と家庭との多忙な生活から自分のことで精一杯でしたが、会合で他の会員の思いを聞いたり、「キワニスドール」を作って子どもたちに贈ったりするうち、「少しでもできることがあれば、お手伝いしたい」と広い視野を持てるようになりました。大垣のクラブは立ち上げから数年しか経っていないので、頼もしい約50人の会員とともに手探りながら、今後も子どもたちを思って活動していきます。

人とつながり感謝すること
料理を通じて交流の場を

 入社してから約27年が経ち、これまでの人生を振り返ってみると、うれしい時や悲しい時、挫折した時、いつもだれかが私を支えてくれていました。人と出会う「ご縁」、助けてくれることへの「感謝」を大切に、そして忘れないよう日々を過ごしています。
 趣味は、料理と家庭菜園です。私たちの体は口にする食べ物で作られていきます。体に良いものを取り入れ、健康な生活を送るよう心がけています。二人の息子も、すくすくと元気に育ってくれました。
 将来の夢は、みんなでくつろげる場所を作ることです。カフェなどを開き、おいしい食事を提供したいですね。交流の場にもなるので、そこから新たな人とのつながり「ご縁」が生まれるなんてすてきだなと思います。