岐阜で活躍する女性の紹介
〜岐阜で活躍する女性からあなたへのメッセージ〜

自分が楽しくなければ
家族や周囲の人も楽しくない
だから、笑顔を忘れずに
仕事もプライベートも
楽しんでいきたい


株式会社トーカイ シルバー事業本部業務部業務課 課長
濱佐都美(はま さとみ)さん(岐阜市)

【2018年7月 3日更新】

1987年、株式会社トーカイが学校法人日本女子ゴルフ専門学校を開校。その教員として入社し、女子プロゴルファーの育成に尽力してきたのが、濱佐都美さんです。1995年、第1子を出産し、育児休業休暇取得社員第1号となりました。3児の母でありながら、現在はシルバー事業本部58拠点の事務を統括。女性社員との交流を重ねて、後進たちが自分らしく働ける道を切り拓けるよう、モチベーションアップに努めています。

女子プロゴルファーの
トレーナーとして就職

 大学では体育学部に属し、夢は体育の教師でした。卒業後、株式会社トーカイが運営していた日本女子ゴルフ専門学校の教員として入社。女子プロゴルファーを育成する学校で、私はトレーナーとして、運動生理学に基づいたフィジカル・メンタルのトレーニングに従事し、学生たちのプロテストにも同行しました。当時、デスクワークに苦手意識があり、体を動かすことが大好きな私には、ぴったりの仕事。毎日が充実してとても楽しかったですね。ところが2000年の介護保険のスタートにともなってシルバー事業部が強化されることになり、出向して3年後、同部署へ転籍することになりました。
 プライベートでは教員時代に結婚して、1995年には長男が生まれました。その後、長女と次男を出産し、転籍した2003年頃は3児の母としての子育て真っ最中でした。産休も育休もフル活用し、復職後もキャリアプランをしっかりと考える時間がなく、仕事と子育てに没頭。気づけばあっという間に15年の月日が流れていたというのが正直な気持ちです。

管理職に昇進
社員との交流が楽しみ

 シルバー事業部は介護ベッドや車椅子、歩行器などのレンタルや販売、メンテナンスのほか、住宅改修なども行う部署です。全国に58拠点あり、約1100人が従事しています。業務部は運営に必要な事務処理、手続きなどを統括しています。
 3年前に業務課の課長に昇進していますが、この役職をいただいたのをきっかけに、若い女性社員たちの気持ちにとても敏感になりました。自分の仕事にやりがいを感じてくれている、ずっとここで働きたいと思ってくれている社員との交流は、とても楽しいですね。結婚や妊娠、出産や子育てなど、その度に女性は働き方を何度も見直さなければなりません。ですが、この職場を好きでいてくれたら、乗り越えなければいけない壁があっても必ず前進できます。そう思うと、忙しくても交流を深める時間はとても大切です。
 仕事も子育ても辛く厳しいときがありますが、私もそれを乗り越えて今の立場になんとかたどり着くことができました。また、育児休業取得社員第1号としては、私のあとに続く女性社員が育つことは、なによりうれしいことだと思っています。

妊娠や出産は楽しく
お腹の赤ちゃんも喜ぶから

 女性社員が妊娠した際、仕事が好きで、やりがいを見つけている社員は、自分のキャリアはここまでなのかと悩み、将来を不安に感じます。いよいよ産休に入るというときに、表情が曇るのです。そんなとき、私は産科の先生に言われた言葉を思い出して、「自分が楽しくなければお腹の赤ちゃんも楽しくないよ」と伝えています。目の前には仕事も楽しみ、子どもの成長も大いに楽しんでいる、人生の先輩もいる。だから、安心して出産、育児に臨むようにと背中を押しています。
 仕事と家庭の両立のコツは、自分の時間をつくること。私の場合はお風呂での読書。子どものサッカーを観戦して、声の限りに応援するのもストレス解消になります。あと、夫の協力はありがたいですね。私より帰宅の早いときは、食事をつくって待っていてくれます。私が社会で活躍するのを一番応援してくれる味方で、いつも本当に感謝しています。

もう一度、身体を鍛え直す
仕事も人生も謳歌するために

 かつて健康運動指導士としてメタボ予防、運動不足解消のために、社内で行う健康体操教室を開催したことがあります。いまは業務で手一杯ですが、最近、体力やスタミナの衰えを感じることが多くなりました。悲しいことに、経験からジムなどで筋肉量など計測しなくともわかるのです。そこでもう一度、体を鍛え直したいと考えています。
 信条は他人の嫌がることはしない。親から言われ続けた言葉です。また、まずは自分が楽しむことも大切。自分が楽しくなければ、赤ちゃんだけでなく、周囲の人も楽しくない。いつも元気に笑いながら、仕事も人生も思う存分、楽しんでいきたいと思います。