損害保険ジャパン株式会社は、日本を代表する損害保険会社。複数回にわたる会社合併を経て近年、女性が活躍する環境づくりを推進しています。一般職としてキャリアを積んできた長谷川さんは、会社がめざすべき方向性のモデルケースとなるべく、営業職に挑戦。自らの殻を破り、失敗を恐れず変革に向き合いながら結果を出す姿は、周囲の人びとの模範となっています。
一般職として入社
内部事務の中核を担う
私が入社したのは、会社合併が行われる以前の安田火災海上保険株式会社で、一般職採用でした。当時は、女性が活躍できる職種イコール一般職という、差別ではなく区別がなされていて、一般職としての仕事をしっかりと任せてもらえる環境がありました。最初に配属となったのは、自動車営業課という自動車ディーラー代理店を担当する部署。代理店さんからの問い合わせ対応や申込書の計上、保険料の精算、来店者の自賠責保険の変更手続き対応といった窓口対応が中心でした。
5年ほど経って、次に保険販売を専業とするプロ代理店や、整備工場、企業を担当する一般店支社に異動。それまでと同じ業務をこなしつつ、内部事務の取りまとめ役を任されました。その後、「業務革新インストラクター」という役割をいただき、内部事務を法的に整備しつつ、新人育成や会社合併に伴う業務に取り組みました。会社合併を終えてからは、一般店支社に戻り、窓口対応をしながら支社経営にも携わるようになりました。
代理店営業の担当に
自らの殻を破って飛躍をめざす
2019年4月、上司から代理店営業を担当しないかと勧められました。つまり、営業職への挑戦です。これまで内部事務に長く取り組んできた私にとっては未知の領域なので戸惑いましたが、「やってみます」と答えました。
私は、仕事関連で「やってみない?」といわれたことには、まずチャレンジしようと心掛けています。この姿勢は、今の会社に入ってから身についたものです。男女関係なく、さまざまな新しいことにチャレンジさせてもらえる社風があるのも大きいですね。
代理店営業を担当するようになってからは、勉強の連続です。これまでは窓口での問い合わせ対応ばかりでしたが、今度はこちらからお客様に商品を提案しなければいけません。今までと異なる視点や行動力も必要になってきます。
先日、社内研修で講師から「自分にとって一番難しい選択をしなさい」とアドバイスを受けました。これは自分が心がけるべき信条だと感じ、実践するようにしています。達成が難しい案件を簡単に断るのではなく引き受ける方向で検討を重ね、引き受けたからには責任をもって取り組むべく、必要と感じれば代理店の先にいるお客様にも、代理店任せにせず直接話をするよう心掛けています。
会社が女性活躍を推進
活躍の舞台が広がっている
当社には全国転勤のある「グローバル」と地域を絞って働ける「エリア」という分類があり、女性社員は男性社員に比べて「エリア」を選ぶ場合が多いです。遠方への異動がないため、地域のお客様と長く付き合え、信頼関係を育みやすいメリットがあります。私も代理店営業に取り組むようになってから、さまざまな分野で活躍する人と知り合い、「エリア」ならではの深いお付き合いで、信頼関係を築いてきました。お客様とお話をする中で、「女性だから安心感がある」といっていただけることもあります。
会社もさまざまな制度で、女性の活躍を応援してくれます。特に育休は子どもが2歳1カ月になる月まで取得でき、復帰後は家庭の事情に合わせたシフト勤務も可能です。「女性経営塾」という女性がマネジメントを学ぶ機会や、同様の目的を持った研修会議もあり、全社を挙げて女性が活躍するフィールドづくりが進められています。
この仕事は、自社商品が人びとに必要とされている場面を目の当たりにするので、社会に貢献している実感を持てます。それが損保会社としての一番のやりがいを感じる部分だと思います。今後は今の業務を後輩指導ができるレベルにまで高め、将来的には支店の人材育成に貢献したいと考えています。
趣味でも仕事でも
挑戦する気持ちを大切に
プライベートでは、6年前から母とともにフラダンスを始めました。近所で教室を始めた先生に誘われたのがきっかけですが、他のことを忘れて没頭できるので、すっかりハマっています。趣味が充実していると、仕事にもメリハリがつきますね。仕事を時間内にきっちり終わらせて、気分良く趣味の時間を楽しもうというモチベーションにつながります。本場のフラダンスを観にハワイに行くのも楽しみです。旅行やドライブも好きで、日帰り旅行には月に1回ペースで出かけます。
「やってみる」は、仕事でも趣味でも私の信条になっています。将来は支店の人材育成に貢献したいと思っていますが、「やってみる」を身をもって実践する姿を見せ続ければ、後輩たちも倣ってくれるのではと考えています。