岐阜で活躍する女性の紹介
〜岐阜で活躍する女性からあなたへのメッセージ〜

選手・トレーナーとして得た
さまざまな経験を生かして
地元で豊かな生き方を提案


S-Lifeはりきゅう院代表
宮口佳子(みやぐち けいこ)さん(美濃加茂市)

【2020年10月13日更新】

学生時代、バスケットボールと陸上を経験した宮口佳子さん。大学卒業後は専門学校を経てはりきゅう師となり、全日本卓球チーム、ジュニア・ユースバレーボールチーム、実業団陸上チームなどのトレーナーとして帯同。2015・2016年に全日本バレーボールのスタッフとしてリオオリンピックにも帯同し、現在は、地元美濃加茂市でS-Lifeはりきゅう院を開業しています。

トップクラスの選手に触れ
スポーツとの関わり方を見出す

 中学、高校時代はバスケットボール、中京大学に進学し、次は陸上に専念するも全国から集まった精鋭との実力差に唖然とする毎日でした。結果の出ない日々に、次第に自分自身を追い込んでいきました。それでも、まわりの仲間たちが苦しみを乗り越えつつ、楽しそうに自分を追い込む姿に背中を押され、陸上を4年間継続。しかし、自分らしさというものに対し、何か物足りなさを感じていました。
中京大学体育学部に進んだのは、高校時代にケガの多かった自分を励まし、背中を押してくれた恩師の存在が大きくあります。自分ができることを今一度考えてみたとき、限界に挑戦する選手とともに考え、サポート側となることに挑戦してみたいと思ったことがきっかけでした。

トレーナーとして活動
経験を生かして選手をサポート

 大学卒業後は、はりきゅうの専門学校に入学。その後、就職した「株式会社ケッズトレーナー」では人として、治療家として、そしてトレーナーとしての基礎を叩き込まれました。選手生活に区切りをつける時期は必ず来ますが、自分が納得できるまで競技生活が続けられるようなサポートやアドバイスができたらと思っています。
 身体だけでなく、メンタル面も大切。競技の結果によって自分の価値まで否定するようなことはしてほしくありません。勝負での負けと自己否定は同じレベルで考えないようにしてほしい。これは特に部活動を頑張る学生さんたちに伝えています。

一流面メンタルを
次世代に伝える

 トレーナーとして帯同する経験をさせてもらう中で、日本を代表する選手と接する時期がありました。痛切に感じたのは「オンとオフの切り替え」、「試合での集中力」のすごさでした。人が変わったなと思うこのメリハリは、一流を感じさせます。試合が終われば、周りへの気配り、感謝する気持ちに私自身も励まされました。厳しい試合、練習という日程を何事もないかのようにしている彼女たちは、やはり、当たり前のレベルが違っていました。
 一流選手だからこそ大いに悩み、考え、苦しみながら高みを目指しているんです。こんな経験を、競技にとりくむ高校生や大学生に少しでも伝えていきたいです。

美濃加茂市の魅力に包まれて
自然の中で暮らしながら働きたい

 昔は都会にあこがれていたし、東京や名古屋で仕事をしていたこともありましたが、岐阜に戻り、ちょうどいい田舎のこの場所で、「はたらく」と「暮らす」を近くにおいて、人生を重ねてみたかったのです。
そんな思いで始めたS-Lifeは自身の身体を整えることで自分らしさ・自分のもつ力を発揮できるようサポートする場所です。
S-Lifeの外では「走ることが好き」ということと「トレーナーとして培ってきたケガをしにくい身体づくり」の知識を生かしてランニングイベントや散歩イベント、初心者のためのランニング講習なども行っています。
 こうした集まりの中で、いろんな人が出会い、いろんな情報が結びつき、想像もしていなかった出来事が展開されていくことがあります。
 走るということを通じて、一人ひとりが自身や身体と向き合ったり、出会った人との輪が広がっていったらいいなと思っています。
 そんな一助に、私はなりたいです。