岐阜で活躍する女性の紹介
〜岐阜で活躍する女性からあなたへのメッセージ〜

感謝の気持ちと奉仕の心。
物事すべてにおいて
この思いを胸に
取り組んでいきたいです


高山市交通安全推進員連絡協議会 会長
溝上貴代(みぞうえ たかよ)さん(高山市)

【2021年8月11日更新】

街頭指導やパトロールなど、交通事故防止のための啓発活動に携わって17年。溝上貴代さんは事故のないまちづくりを目標に、さまざまな機会を通じて、交通安全を呼び掛けてきました。趣味のバドミントンも、プレーを楽しむだけでなく、高山バドミントン協会の理事として普及、発展に努めています。

意識が高い諸先輩方と出会って私も頑張ろうという気持ちに

 交通安全推進員として最初の仕事は、高山駅前のパトロールでした。現在は駐車場が整備されましたが、当時は駅周辺に駐停車する車が多く、事故の危険性も高い場所でした。私たちが土、日、祝日にパトロールしていると、お巡りさんから「啓発になるので助かります」とよく声を掛けられました。実際に駐停車の車も減って、歩いているだけでも十分に交通安全の啓発活動に繋がることを知りました。
 活動をしていく中で、いろいろな方と出会えたのが、交通安全推進員になって一番良かったことです。特に会長に就任後は、県の総会に出向いて各市町村の会長さんたちと会談する機会も増えました。みなさん交通安全に対する意識がとても高くて、私も触発されて「よし頑張ろう」という気持ちになります。年に1回、県の代表として内閣府主催の東海ブロック講習会に参加しており、そこでの講師の方のお話に刺激を受けることも多いです。
 交通安全の啓発に携わっている方々と出会って、頑張って活動されている様子を目の当たりにするたび、そういう方々の一員になれたことを嬉しく思います。同じ志を持った方と話していると自己啓発になりますし、みなさんからエネルギーをたくさんいただいています。

ボランティアや趣味を続けるには家族の協力と家族への感謝が大事

 駅前パトロールのほか、通学路で子どもの見守りをする街頭指導、春夏秋冬の交通安全運動、交通安全の呼び掛けや反射材の配布を行う高齢者世帯訪問など、年間を通して活動しています。そうした活動に加えて、会長としての仕事もあり「役員も務めるのは大変ですね」と言われますが、平均すれば月に数日の限られた時間です。それに、バドミントンの協会理事もそうですが、周囲の方々にサポートしていただき、みなさんのおかげで成り立っていますから、大変と感じたことはありません。
 私は興味を持ったり、好きだと思ったりしたことしかやりません。当時、子どもたちが自転車通学をしていたので、交通安全の注意を促すのにいいな、と思ったのも交通安全推進員になろうとしたきっかけですが、実は、昔から刑事ドラマが大好きで、婦警さんの制服に似た、交通安全推進員の服装への憧れもありました。こういう好きという気持ちは、ボランティア活動に必要だと思います。
 スポーツ全般も大好きです。バドミントンは学生時代からずっと続けていますし、テニスや卓球もやっています。
 仕事は病院の健診に関わる事務で、週に3、4日のシフト制勤務のため(2020年11月現在)、交通安全の啓発活動や趣味のバドミントンに差し障りがないよう調整できます。ただ、次々にそれらの予定を入れてしまい、家族に迷惑を掛けたことも。
 家族の協力と家族への感謝。これがないと成り立ちません。家族で過ごす時間を大切にしたいと、休みをそろえて月に1回は家族旅行に出掛けています。3カ月くらい先まで旅行の計画を立てるのですが、それも楽しいです。

後に続く人の確保が課題積極的な声掛けが功を奏して

 交通安全推進員連絡協議会は「交通安全は先ず自分から我が家から」がモットーです。家の中でも交通安全に関わる情報を発信しあうためには、できるだけ多くの人たちに参加してもらいたいと思っています。
 交通安全推進員の任期は2年で、継続せず辞めていく人も少なからずいます。一時は7人の役員を確保するのさえ厳しい状況になりました。思い切って勧誘し始めたところ、やりたいと手を挙げるひとが出てきたのです。活動に意欲的な人も入ってきました。
 バドミントンのクラブも、数年前には高齢者が抜けて人数が減ってしまいましたが、こちらもいろいろと声掛けをしているうちに、たくさんの老若男女が集うマンモスクラブになりました。今では「ヨネックス杯国際親善レディースバドミントン大会」のような大きな試合に出場できるほど、実力もついてきました。

私と出会ったひとたちがみんな元気になってほしい

 私自身、折り返し地点に来たな、と感じています。今までいろいろなことをしてきて、じゃあこれからどう生きようか、というときに、格好つけすぎかもしれませんが、恩返しをしていければと考えたのです。
 その一環ではないですが、一昨年の8月から結婚相談員を始めました。相談に来られた方の話を聞くと、結婚だけでなく、仕事や人間関係など、さまざまな悩みを抱えているのがわかります。私が話を聞いたり、アドバイスをしたりすることで、そういうひとたちが元気になってもらえるとうれしいです。みんなが笑顔で安心して暮らせる世の中、たくさんの円満な家庭を作っていくために、少しでも貢献していきたいと思っています。