仕事と家庭の両立支援や女性活躍の取り組みを推進してきた十六銀行では制度も充実しており、2人の子どもの母である柳美喜さんも、産休・育休制度を利用して職場復帰しました。現在は支店長として職務に励むとともに、培ってきたFA(ファイナンシャルアドバイザー)としてのキャリアを生かし、後輩の指導や育成にも携わっています。
復帰後にFAの資格を
十六銀行に入行し、1年目は後方事務で、2年目から窓口業務を担当するようになりました。結婚、出産を経て、職場に復帰したあとも窓口業務をしていたのですが、2人目を出産して復帰した頃、弊行でも投資信託や保険などの運用商品を幅広く扱うようになり、FAという職務を勧められたのです。
FAになってからはお客様のお悩みやご希望を聞き取り、解決するためのご提案をするという仕事が主となりました。いろいろな支店でFAとしてのキャリアを積み重ねてきました。支店長代理になった頃には、本部でFAを育成する仕事も兼ねるようになりました。当時、弊行ではFAを育成していこうという動きがあり、早くからFAの経験を積んできた私は教える側となって、各店に臨店しFA指導をしたり、集合研修の企画をしたりしていました。
昨年4月から鶉支店の支店長を務めていますが、もちろん支店長という役職は、支店運営が大切な職務です。ただ、これまでFAとしてコンサルティング営業をしてきた期間が長いので、店内にいて接客したり、お客様を訪問したりすることも多いです。
現在弊行は各店にFAが2〜3人配属されています。鶉支店内のFAへアドバイスをするなど、育成も意識して行っています。
きめ細かな対応で
私がFAとして外交に出始めた時代は、銀行員は男性が外交で、女性は窓口というイメージが大きく、現在のように女性が外回りで営業に出ることがまだ浸透していませんでした。ある企業を訪問したとき、女性が来たことで銀行から軽く見られたと、訪問先の社長に思われてしまいました。
私としては、FAとしての経験や知識でお話したかったのですが、女性というだけでまずそう思われてしまいました。なんとか信頼を勝ち取れるよう、細やかな対応を心がけ、幾度となく訪ねるなど努力を重ねました。最終的には、お客様から非常に感謝されるまでになったのですが、今でもそのお客様との出会いは鮮明に覚えています。そのときの経験を生かして、きめ細やかな、接客と対応に努め、お客様との信頼関係を築くようにしてきました。
現代は低金利の時代ですから、年齢を問わず、何かしら将来のために資産を増やしたいというお客様が多くいらっしゃいます。また、ご年配の方からは相続のご相談などもよくうかがいます。多様な商品のなかから、それぞれのお客様に合ったご提案をすることで、お客様の資産形成が叶ったり、お悩みが解決できたりして、感謝されることが多々あります。非常にうれしいですし、やりがいにもなっています。
子どもの頑張りも糧に
家族は夫と、大学生の長女、高校生の長男です。私の両親とも同居しているのですが、父母ともに野球が大好きで、その影響もあってか、長男は保育園児の頃から、野球選手になりたいと口にするようになりました。小学校にあがると野球少年団に参加して、中学校時代はクラブチームに所属していました。
休日は子どもの野球の付き添いにほぼ占められていました。大変な面も多かったのですが、楽しみでもありました。子どもが頑張っている姿を見ていると、自分も頑張ろうという気持ちが沸いてきたものです。子育てをしながらも、正社員として仕事を続けてこられたのは、家族の協力や両親の支えなどがあったからこそだと思います。
週末はランニングをするなど健康に気を配って体を動かしています。最近、高校時代にやっていたテニスをまた始めました。あと、ゴルフも始めようかなと思っています。
より良い店づくりを
支店長としての目標は、雰囲気の良い店づくりです。普段の何気ない会話をはじめ、なるべく声をかけて助言をしたり、ときには相談に乗ったりと、働きやすく、みんなで頑張る支店をつくっていきたいと思っています。そのためにも、まず私自身が前向きな姿勢を見せていこうと思います。個人的には、これからもお客様のライフプランに携わる仕事に携わっていきたいという思いが強いです。
弊行は昨年、十六フィナンシャルグループとして新たな一歩を踏み出しました。銀行だけではできなかった商品などが、関連会社との繋がりでご案内できるようになりました。グループでは「お客さま・地域の成長と豊かさの実現」を使命に掲げています。この使命に向けて支店運営を進めていくためにも、より地域のお客様との繋がりを大切にして、また銀行が持続し成長していけるよう、努めていきたいと考えています。