岐阜で活躍する女性の紹介
〜岐阜で活躍する女性からあなたへのメッセージ〜

身体にいいこと
心に優しいこと
自然と人と社会とつながる
ハートフルでヘルシーなティースタンド


株式会社木下工務店:住人十色
木下 詩乃(きのした しの)さん(岐阜市)

【2022年8月15日更新】

おしゃれなモデルルーム兼社屋でティースタンドを営む木下詩乃さん。店頭には、自家製シロップを使用したドリンク・お菓子・地元作家による手づくり雑貨などが並んでいます。季節のフルーツや麹などの発酵食品で体が喜び、ハーブの香りで癒され心も喜ぶ。さらには、地域社会とつながり、新しいことと触れ合える場所を提供しています。

身体と心に優しいもの

当社のモデルルーム兼社屋で、生ハーブティの店「toiro tea STAND.」を営んでいます。
お店でお出しするものは、ほとんどが季節の手仕事のものです。お店で出すドリンクに使うのは、自家製のシロップ。寒い時期はゆずや金柑、八朔、夏だったら、赤紫蘇やミントなど。レモンやシークワーサーも人気です。お湯で割って温かくしてもいいし、冷たくても、炭酸水で割っても美味しいですよ。こちらはボトル付きで販売していて、使い捨てなくていいようにしています。体に優しいものはもちろん、SDGs(持続可能な開発目標)も意識しています。
他にも、酵素シロップ、お塩や塩麹・醤油麹などの調味料、大人気のクッキーなども置いています。もともと薬に頼らない生活をしたいと思い、自分や家族の健康を大切にしてきたので、麹などの発酵食品はずっと生活の中に取り入れていました。おかげで、私も子どもたちも健康です。ちょっと気をつけるだけで、身体が変わることを体感できると思います。お店に置いている商品のほとんどが手作りで、できる限り岐阜県産のものを使っています。身体に優しいこと、そして心にいいことを提供したいと思っています。

地域社会とつながる場

toiro tea STAND.では、定期的なワークショップやマルシェを開催しています。お店を始めたのは2021年2月ですが、以前から当社では住宅展示場で毎月マルシェを開催し、みんながつながる場を作りたいという思いをもって活動していました。
toiro tea STAND.ができて初めて開催したマルシェでは、場所が田園に囲まれて、人通りの多いところでなく、当時は看板も立っていなかったので、人が集まるかと心配しました。それでも、初回で120人ほどのお客様が来てくださり、コロナ禍でできないこともありましたが、出店者やお客様の声を聞きながら試行錯誤し、開催しました。
マルシェは今も定期的に開催し、元々繋がりのあったところや、コロナ禍でお店を開けづらいところなどにお声がけしています。また、お店には常時、手作り雑貨も置いています。マスクやアクセサリー、鍋帽子(予熱調理ができるエコな調理補助具)、可愛いマスクチャームもあります。
マルシェなどのイベントなどが無くなり、売り場がなくて困っている方や、子育て中だけど何かやってみたい方など、子育てから手が離れて何かスタートをされる方、チャレンジしたい方を応援できたらと思っています。私自身、子どもが3人いて、下の2人は双子。多胎児育児の大変さも経験してきました。子育てへの思いも強いので、コロナ禍での子育て支援もしていきたいと思っています。

自然の恵みと人の出会い

私自身、やりたいことがたくさんあり、毎日とても充実しています。どうやって息抜きをしているか?と聞かれたら、ここでやっていることが仕事であり、息抜きでもある気がします。ハーブを育てること、ハーブティーを作ること、梅を漬けること、お客様の好みのフルーツで酵素シロップをつくること。「よくそんな細かいことできるわね」なんて言われることもあるけれど、ゆずの種を取ったり、梅のへそをとったり、そういうことをしている時間がとても好きです。
岐阜って、いいものがいっぱい。ちょっと行けば自然が豊か。自然の恵みに感謝して、身体に、心に響くことを常に考えています。
最近は、お店のことや、私の思いをInstagramで発信しています。自分で写真を撮って、試行錯誤しながら1人でやっていますが、皆さんが協力してくださり感謝しています。お店のハッシュタグをつけて投稿してくださる方もたくさんいらっしゃったり、遠方から女子大生が来てくれたこともありました。京都や関東から来てくださったという方がいたり、そしてまた、近所の子供たちなども来てお店でドリルをしていたり、本当にそういう出会いが嬉しいです。

人と思いがつながる場

これからも、状況を見ながらいろんな方とコラボして、身体と心にいいことを提供していきたいと思っています。例えば、理学療法士の先生によるヨガ講座や、鍋帽子を使った料理の講座、アレンジフラワーに、ベビーマッサージなど、毎月予定がいっぱいです。地域の方たちが、新しいことを知るきっかけになればという思いで開催しています。
また、以前は高校生の住宅模型の作品を展示していたことがありました。新聞にも取り上げていただきましたが、学校の先生が取り組みを見にきてくださったり、親子で来ていたお客様が「あの学校に行くとこんな作品が作れるようになるんだね!」と会話していたり、業者さんの目に止まって「クオリティ高いね!」という声が上がったりしていました。このイベントが、高校生の進路を考えるきっかけに少しでもなれたなら嬉しいです。今後も学校との教育コラボは、やっていきたいと考えています。
この展示をきっかけに「ここで作品展や個展をやりたい!」というお声をいただくようになりました。若い作家さんなど頑張っている人を応援したい気持ちもあり、場所を無料で提供してギャラリーとして個展を開くなど、毎月中旬〜下旬にかけて開催しています。福祉にまつわる方の絵画展や岐阜で活躍する若手アーティストの個展など、コロナ禍でも作品を様々な方の目に触れていただける機会や、作品を置くだけでなくどんな思いでやっているかなどを話す機会を設けています。思いを発信する場、思いとつながる場になればと思っています。社会貢献の一つとしてこういった取り組みを今後も続けていきたいです。