岐阜で活躍する女性の紹介
〜岐阜で活躍する女性からあなたへのメッセージ〜

仕事と育児は全力!
周りのサポートに感謝して
みんなの先駆者を目指す!


高山信用金庫 新宮支店 支店長代理
小森 裕子(こもり ゆうこ)さん(高山市)

【2023年6月15日更新】

高山育ちの小森裕子さんは、大学卒業後に地元に戻り「高山信用金庫」に入庫。3度の妊娠、出産を経験しながら、当時まだ一般的ではなかった育児休暇を活用し、仕事を続けてきました。数々の表彰を受け、その実力を認められたことで支店長代理に抜擢。現在は後進の教育に力を入れながら、自らも更にステップアップするために総合職へ進みました。

大好きな地元で働く
 保育園から高山で育ち、高校卒業後は名古屋の大学に進みましたが、地元で就職すると決めていました。都会の忙しい空気は自分には合わない気がしたためです。高山ののんびりした雰囲気が好きです。
高山信用金庫に入庫後はオペレーターや窓口を経験し、4年目に結婚。その後第一子を妊娠しました。当時は産休、育休はまだ一般的ではなく、周りで取得している人は少なかったです。そのため心苦しい気持ちもあったのですが、仕事を続けたい気持ちが強く、会社と相談し取得させていただきました。復帰後、翌年に第二子、そして第三子を授かりました。3人目の時はさすがに諦めなくてはいけないかと覚悟しましたが、当時の支店長が「元気な子を産んで戻ってこい」と後押ししてくださり、産休、育休の取得を認めていただきました。申し訳ない気持ちもありましたが、「ここで自分が産休、育休を取得した前例を作れば、今後後輩も取得しやすくなるかもしれない」そんな思いもありました。
 仕事では、とにかく会話を重視して、お客様と仲良くなることを心がけています。自分のファンになってもらって、どんなことでも気軽に相談してもらえるようになろう、セールスをするのではなく、情報提供をする気持ちで接客しています。

目標をもって仕事に打ち込む
復帰後は「自分は同期と比べて3年分遅れてしまっている」という気持ちもあって、「チャンスがあれば自分をアピールする」というスタンスで、がむしゃらに仕事に励みました。その結果、庫内で女性中心に行っている、預かり資産の推進では最優秀者として何度も表彰していただくことができました。業務改善案も一人で何案も応募したり、社外研修では高山のホテルで2日間働かせていただきました。ホテルの細部まで気を配った仕事の仕方は勉強になることばかりで、日々の接客にも活かせるヒントをたくさんいただきました。
また、預かり資産のプロジェクトチームや社内の女性の働きやすさ向上のチーム、業務改善のチームに任命していただき、店舗を横断して活動しています。例えば、金庫のキャラクターを用いた販促品の作成を企画したり、ホームページに掲載する採用動画の制作に携わったり、女性中心のチームでお客様目線の提案を進めています。
女性スタッフのモチベーション向上のために、仕事後に任意で参加できるカルチャースクールを企画しました。ジェルネイルやハ―バリウム、カクテルなど、仕事を離れて楽しめる企画は、普段話すことの少ない他の店舗のスタッフとの交流の機会にもなり好評をいただいています。最近では、時代に合わせて髪の色やアクセサリー、ネイルなどの規定を見直すことの提案などをまとめており、女性が楽しく生き生きと働ける職場づくりを推進しています。

子どもと過ごす時間
 休日は地域のスポーツ少年団の陸上クラブで指導者をしています。中学、高校と陸上部で短距離をしていて、体を動かすことは昔から好きだったのです。陸上クラブには子ども3人がお世話になっていたこともあり、周りに勧められ、試験を受けて指導者の資格を取りました。現在は指導者として子どもたちと一緒に練習をしたり、大会に帯同したりとサポートをしています。先日その活動が認められ、功労賞をいただくことができました。仕事と育児との両立の中で大変なことも多かったですが、頑張りを認めていただき嬉しかったですね。
 休みの日はスポーツだけでなく、子どもたちと図書館で勉強するなどしています。仕事柄、FP、法務、税務、財務と学ばなければいけないことが多く、次のステップへ進むためにも子どもたちと一緒に頑張っています。
 仕事と育児には全力ですが、それも周りのサポートがあってこそです。近くに住む両親は子どもたちの送り迎えを手伝ってくれたり、友人や同僚も何かとサポートしてくれたりと、本当に日々感謝の気持ちでいっぱいです。近所の方には野菜やお米を差し入れしていただくなど、これも高山ならではの温かさだと感じています。

目指すは支店長
 仕事では今年総合職になることができました。社内で総合職の女性はまだ2名だけ。総合職になると次長や支店長といった次の役職が目指せます。現在、育休、産休は当たり前に取得できるようになり、自分の時の決断が少しは役に立ったのかなと感じています。次の目標は、女性のキャリアアップ。まずは自分がしっかりと仕事をする姿を見せられるよう、日々の業務も勉強も頑張っています。
以前上司に言われたのは「自分が賞を取ることも大事だけど、後進が活躍したり、賞を取れるようにすることも大事だ」ということでした。それまではひたすら目の前の仕事に打ち込んできましたが、今はその言葉をきっかけに後輩たちの手助けになればという気持ちでアドバイスや指導をしています。実際に後輩が賞を取ると本当に嬉しいですね。
 プライベートでは子どもたちが無事に育って、それぞれの夢を叶えてくれたら。それが私の夢でもあります。
 明るくポジティブだと見られることが多いですが、実はネガティブで悩むことも多いです。でも、そんな時こそ顔には出さず、笑顔を心がけています。目標を持って進むこと、笑顔でいることをみんなに見せ、先駆者になれたらと思っています。