東海地区で初めて、市民で結成されたよさこい踊りチーム「バサラ瑞浪」。2018年に設立20周年を迎えた伝統あるチームの顔とも呼べるのが会長の木股廣子さん。瑞浪市を飛び出して全国のよさこい踊り会場で人と交流。「バサラ女将」の名で親しまれています。
踊りの口上でも東美濃をPR!
「日本列島まん真ん中、岐阜県瑞浪市は日本一の焼き物の町!」。
私たちよさこい踊りチーム「バサラ瑞浪」は、踊りの口上でも岐阜県、そして東美濃をPRするようにしています。バサラ(よさこい踊り)は踊り子が手に鳴子を持って踊ること、曲には民謡の一節を取り入れることという決まりがありますが、衣装や振り付けは自由。だからこそチームごとのカラーが出せますし、性別、年齢問わずに参加できます。
高知県で生まれ、北海道札幌でブームとなったよさこい踊りは全国に広がり、各地でたくさんのチームが活動しています。「美濃源氏七夕まつり」、年末に開催する「瑞浪バサラカーニバル」がある瑞浪市はよさこい踊りが盛んで、瑞浪市民の方には一目見たことがある方も多いと思います。
私が会長を務めるバサラ瑞浪は「美濃源氏七夕まつり」を盛り上げようと生まれました。七夕まつりはJR瑞浪駅南に広がる瑞浪商店街も協賛しており、私が営む日本料理・仕出しの「日吉屋」も商店街にあります。商店街の女性による「おかみさん会」が、1998年に躍りで七夕まつりを盛り上げよう!と考えたことがはじまりでした。
瑞浪小学校児童の言葉もきっかけ
1998年の七夕まつりは、瑞浪市発祥の踊り「バサラ」を取り入れたことで参加型イベントになり大盛況でした。おかみさん会のみんなも、まだまだ若くて元気いっぱいでした。
七夕まつりが成功して、それで終わるはずでしたが、バサラを見た瑞浪小学校の当時5年生の児童が「七夕まつりで見た踊りを自分たちもやりたい!」と先生に話してくれました。当時の校長先生と親交があったことから、児童に教えることになりました。今でも瑞浪小学校の運動会前に指導に行く関係は続いています。それまでの七夕まつりでは、浴衣を着て盆踊りを踊っていたから、児童にとって披露した踊りにインパクトがあったと思います。
私たちがお手本にしたのは当時、ひと足早く活気づいていた「札幌YOSAKOIソーラン祭り」でした。本場、札幌でのステージ出演のため「バサラ瑞浪」を結成するとともに、オリジナル曲の「バサラ瑞浪」も完成しました。
おかみさんパワーを届けたい
バサラ瑞浪の踊り子も多く所属しているのが、バサラ瑞浪普及振興会です。「踊りを通してひとづくり・まちづくり」を目的に1997年に結成した組織です。七夕まつりで興味を持った方、趣味を見つけたい方、いろいろな方が参加してくれています。
結成まもなくは、全国の商店街の方が訪れて「踊りで元気づけたい」、「商店街をどうやって活気づけましたか」といった声をたくさんいただきました。瑞浪市から「おかみさんパワーで街を元気に!」と今も発信し続けられていることは励みです。
「燃えて!踊って!恋して...バサラ」
バサラ瑞浪ではパワーいっぱいで踊る「おかみさんソーラン・バサラ」、郡上踊りのテイストを盛り込んだ「ワオドリ」といった踊りが定番の演舞。いつも演舞の始まりは、マイクを握らせてもらい、「燃えて!踊って!恋して...バサラ」の掛け声で始まります。元気よく、笑顔で、みんなにパワーを届けようと踊り、声を出しています。
私たちが大切にしていることのひとつに、瑞浪市、そして東美濃の魅力を伝えることがあります。札幌をはじめとした各地の会場で演舞を披露した際には、特に口上にも入れてPRしています。年末恒例の「バサラカーニバル」には毎年、瑞浪市内外から30チーム、約1000人が参加してくれます。「おかみさん」、「踊り」をキーワードに地域交流ができてうれしいです。
バサラ瑞浪は、長い間活動している事もあり各地のよさこい踊りイベントにゲストとして呼んでいただいています。イベントのなかでも目立つステージ、見やすい時間に演舞を披露させていただけることでもあり、大きなモチベーションになっています。せっかくやるなら、華やかで目立つステージで踊りたいという方にはうってつけだと思います。瑞浪小学校体育館で原則、木曜日と日曜日に無料の公開練習会をしています。興味があれば、ぜひ参加してください。連帯感、そして高揚感でステージ後は胸がいっぱいになると思います。