岐阜で活躍する女性の紹介
〜岐阜で活躍する女性からあなたへのメッセージ〜

人はそれぞれに輝ける。
だから、自信を持って。
やりたいと思うことを
口に出して伝えていくと、
どこかで誰かが
チャンスをくれるかも。


アドバンス社会保険労務士事務所 社会保険労務士
吉田裕里子(よしだ ゆりこ)さん(岐阜市)

【2015年4月 7日更新】

 社会保険労務士試験の合格率は一桁。その難しい資格を手にして活躍する吉田裕里子さんは2児の母です。第1子出産後に岐阜市内の会計事務所に就職し、仕事と子育てに励みながら、3年前、第2子妊娠中に受験して合格。産休後に職場復帰すると、事業拡張によって経営コンサルタント会社と社会保険労務士事務所が新たに設立され、以前よりも職務の幅や活躍の場が拡大。自分の仕事に確かな手応えを感じつつ、「社会や人の役に立ちたい」と頑張っています。

周囲に支えられながら、
仕事と子育てに奮闘中。

毎朝、バタバタです。夫と上の子を送り出し、私は下の子と一緒に車で家を出て、保育園経由で会社へ。だから到着すると「今日もちゃんと来られた」とほっとします(笑)。下の子はまだ3歳で、何をするにも時間がかかって大変。でも、楽しそうに保育園へ行ってくれますし、住まいと実家が近いので母たちも協力してくれて、助かっています。上の小1の子は、学校から実家へ直行し、私が帰るまで母たちと一緒に過ごすのが日課。私が働けるのは、安心して子どもを預けられる母や保育園のお陰ですね。感謝しています。

合格通知はメッセージ。
"社会のために仕事をしなさい"

 社会保険労務士試験にチャレンジしたのは、会計事務所に入社した頃、職場で毎日忙しくしている先輩が合格したことがきっかけです。前の会社で総務担当をしていたときから興味はあったけれど、「難しいから」とあきらめていた私は、「あんなに多忙な人でも合格したのだから」と刺激を受け、「勉強しよう」と決心。それから、平日は勤務終了後に1時間ほど喫茶店で勉強したり、休日は子どもを夫に任せ、半日ほど勉強に集中したりする生活を約1年続けました。母や夫の協力はもちろん、自分の性に合っていて、自ら「やりたい」と思ったことだから頑張れたのでしょう。「やるからには合格しないと、費やした時間がもったいない」と思いましたし、試験当日には、「もし受かったら、社会のために仕事をしなさいということだろうな」と、ふと考えました。だから合格したときは、喜びと同時に、「恵まれた環境で合格できたのだから、人の役に立って社会に恩返ししなければ」という思いを強くしました。

思いを言葉にすることが、
夢を叶える近道。

 とはいえ、会計事務所勤務なので、すぐに資格を活かせるとは思いませんでしたし、合格後間もなく第2子出産で産休に。でも、周囲には「社会保険労務士としてやってみたい」とは話していたのです。やがて復職すると、「社会保険労務士事務所をスタートさせるので加わって」と社長に言われ、びっくり。経営コンサルタント会社も設立され、職務の幅が広がりました。今は自分で判断して仕事ができるようになり、充実した毎日です。ふり返ってみると、「やりたい」という気持ちを口に出していたから、それが伝わって希望が実現したんだと思います。

輝く女性が社会を変える。
固定観念に縛られずに羽ばたこう!

生き方や得意分野は人それぞれで、仕事だけが輝く手段ではありません。女性は、自分が笑顔になれる事や場所を大事にして自信を持つべきだと思います。企業で働くにしても、子育て中だと残業できないから不利だなんて思わないで。時間内に終えられるように効率的に仕事をするから、生産性は高いのです。また、そういう女性の仕事ぶりが理解され、浸透していくと、男性の働き方や社会の価値観が変わると思います。最近は、仕事を続けられる条件や環境で就職先を選ぶ女子学生が多いと感じますが、自分が本当にやりたい仕事を頑張っていけば、周囲の人や環境が変わっていくかもしれません。社会保険労務士は、企業経営における「人」のエキスパートで、かかり付け医のような役目なので、私もこの仕事を続けて、企業や社会をよりよくできるよう頑張っていきます。