岐阜で活躍する女性の紹介
〜岐阜で活躍する女性からあなたへのメッセージ〜

子育て中のママかから
まちづくりの応援まで
ライフワークは「人」そのもの
常に、人の役に立つ
人を笑顔にする仕事を目指して


一般社団法人日本少子化対策ネットワーク代表理事
安藤摩里(あんどう まり)さん(各務原市)

【2016年3月28日更新】

各務原市で就労支援を行う「株式会社トライフィット」、美濃加茂市で子育てママ支援・女性起業家支援を手がける「一般社団法人日本少子化対策ネットワーク」と、2つの法人運営で女性を支援する安藤摩里さん。コミュニティカフェや在宅ワーク斡旋、ママ起業家支援といった子育て支援から結婚支援、そして地域情報誌制作発行や特産品の開発などを通じ、女性の応援のみならず、まちづくり事業にも力を入れています。

一度は挫折するものの
再び29歳で起業するまで

 起業家の方々と接してきた学生時代から、いつかは自分の会社を立ち上げようという夢を持っていました。20代前半は仕事第一の生活をしていましたが、ある時期、自分の能力不足に気づき挫折したんです。そこから、一度はプライベート優先の人生に切り替えました。
 そんな中で、身近な人々の困りごとを耳にする機会が増えました。問題を一緒に解決していくうちに、これを仕事にできないかと考えるように。その時、ようやく自分のライフワークが「人」であることに気づいたのです。そこで29歳の時に、人材派遣「株式会社トライフィット」を起業しました。
 モットーは「人に喜ばれるような仕事」です。仕事を続けるうちにスタッフが次々に結婚、出産。私も出産を経験し、子育ての重要性を痛感しました。出産後も働きたいと願う女性の支援は必要ですが、子育てを優先したい女性の支援も行いたいと思い、子育て支援事業を中心とした「一般社団法人日本少子化対策ネットワーク」を立ち上げました。

幸せの連鎖で
家庭も明るく

 「一般社団法人日本少子化対策ネットワーク」では、スキルがあるにも関わらず、出産、育児、介護により時間を拘束されて仕事をすることが難しい人と、人手不足に悩む企業を繋げる役割を果たしています。
 また、子育てでお疲れ気味なママたちがゆったりできる、子育て中のママ達で運営するカフェ&コミュニティスペースのお手伝いもしています。夜には婚活カフェになるんですよ。自分に自信がなく積極的に婚活に向かえないという方には、個別にブラッシュアップコンサルティングもしています。
 この仕事の第一の魅力は、関わってくださる方が見違えるようにどんどん輝いていくことです。次に、明るく前向きになった女性たちに導かれるよう、彼女たちの家庭にもいい影響があらわれていきます。みなさんと長くお付き合いさせていただけるのもうれしい限りですね。
 ただ、私自身が本当に目指す場所には、まだまだたどり着けていないと思っています。「時間には限りがある」。こればかりはどうにもならず、ジレンマを感じています。

自分と同じ立場の
女性の思いをくみ取る

 現在は、夫と7歳になる子どもの3人暮らしです。普段からご近所付き合いや、地域との関わりを大事にしています。美濃加茂市でも、積極的に子育てに関する集まりなどに出席してきました。
 私は、スタッフの生活や将来を考えなければならない立場にあります。自ら結婚をして、子どもを育てながら仕事を続けているので、同じ状況にある女性社員の気持ちはよくわかっているつもりです。だからこそ、より良い環境づくりへの意識を持ち続けられているのではないでしょうか。
 法人を2社取りまとめているので多忙には違いありませんが、今は子育てにウェイトを置き、充実した日々を送っています。公私を両立させるコツは、何より「無理をしない」。適度に手を抜いて、乗り切ることも必要です。私の場合、子どもとともに過ごす時間がストレス解消にもつながっていますね。

出会いを大切に
今日につなげる

 座右の銘は「一期一会」。もう二度と出会うことがないのだと思えば、なにごとも大切に感じることができますから。一期一会を大切にした結果が、今のこの私の仕事ともいえるでしょう。
 将来的には、すべての事業において管理業務だけを担い、次代にバトンを渡そうとも考えています。子どもが自立したら違う文化や新たな価値観に出会えるよう、世界中を放浪してみたいと思っています。